
認知症対策
日本透析医学会の調べでは、透析患者様の平均年齢は69.4歳*で、年々高齢化が進んでおり、認知症を発症している患者様も少なくありません。偕行会城西病院(名古屋市中村区)では、SPECT検査という、脳の血流状態を調べる画像検査を実施しています。また、各クリニックでは患者様の小さな変化も見落とさないよう密なコミュニケーションを心掛け、認知症の早期発見に努めています。
*2020年末時点

スケール検査
長谷川式認知症
「長谷川式認知症スケール」は、認知症をスクリーニングすることを目的に用いられる簡易的な認知機能テストです。記憶を中心とした大まかな認知機能障害の有無を調べます。9つの評価項目、30点満点で構成されており、20点以下だった場合、認知症の疑いが高いとされています。 偕行会グループの各透析クリニックでも患者様の状態に応じて実施しています。


検査のメリット
微量の放射線を出す検査薬を投与し、その検査薬が集まった部位から出てくる放射線を検知し、画像化するという検査です。
様々な種類の検査があり、例えば「脳血流SPECT検査」では、脳の各部における血流状態や脳の働きを診ることができ、早期の脳血流障害の検出や脳の機能評価などに有効です。
検査時間は約1時間で、偕行会城西病院(名古屋市中村区)にて実施しています。

診断画像
【診断】

健康な人では、大脳皮質全体の血流が赤く映し出されています。

アルツハイマー型認知症の人手は、後部帯状回や頭頂葉内側の楔前部などで血流の低下がみられます。(○印縁部分)
【 進行度の判定】
脳の血流が低下している部分を映したもの

軽度認知障害(MCI)

軽度

中等度

重度

によるメリット
認知症 早期診断
メリット(1)
認知症のうち7割近くの方が、アルツハイマー型認知症とされています。主な薬はアルツハイマー型に効果があるものであり、その他の認知症には効果がなく脳の血流を改善する薬などが投与されます。 早期に診断ができれば、重症化を早く抑制し無駄な投薬をせず、より適切な治療ができるようになります。
メリット(2)
ご本人とご家族を支援する体制を整えたり、将来のことをゆっくりと考える時間を持つことができるようになります。