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透析Q&A

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Q216.

透析を始めて20年、山歩きを楽しみにしています。 去年辺りから坐骨に気持ち悪い痛みが出るようになり、 通常のように歩けなくなりました。 整形外科を受診しました。そこでは筋肉が硬化しているので運動と ストレッチをリハビリとして行っております。 私は透析の影響で筋肉内の毛細血管が石灰化して来てる影響で、 長い距離歩けなくなったり、足首、肩が痛くなっているのでは ないかと思うのですが、運動とストレッチで運動障害は 改善されるでしょうか。 今のリハビリメニューは(足のストレッチ、骨盤の前後左右の運動、 肩甲骨のストレッチ、エアロバイクこぎ10分などです。) これからも、山歩き等したいので、良きご指導をお願いします。

●石灰化の原因と対策

透析歴が長くなってくると、骨・関節・筋肉・腱といった「運動器」に さまざまな合併症が生じてくることがあります。
整形外科で「筋肉が硬化している」との診断を受けられていますから、 骨・関節には大きな問題はなかったものだと 推測されます。これは、とてもよいことですよね。

さて、筋肉についてですが、これが毛細血管の石灰化によるためのものか どうかは、確定させることは難しいと思います。
確かに長期透析をお受けになっている方の血管の石灰化はよく 見られるものですが、そのほとんどは通常のレントゲンで確認できる ような、太い血管の石灰化です。

毛細血管に石灰化があるかどうかを確認するためには、顕微鏡を 使用しなければなりません。しかし、普通はそのような検査は 行われていません。

石灰化が生じている、しかもそれが現在の症状の原因となっているのであれば、 ストレッチを中心としたリハビリだけではなく、カルシウムとリン (特にリンの方ですね)のコントロールを厳格にする必要があります。
その上で、ストレッチ・リハビリを積極的に行っていただきたいと思います。

●スクワットについて

歩行に使う筋肉は、もちろん「歩く」というリハビリでも鍛えられるのですが、 それ以外に「スクワット運動」で効果的に歩くための筋肉が 強くなることが知られています。
それで、私たちのクリニックでもこのスクワットを患者様にお勧めしています。

スクワットのやり方にはいろいろありますが、私は早稲田大学の福永先生が 提唱されている方法をお勧めしています。
腰掛けに座った状態から立ち上がり、再び腰掛ける、という動作を 繰り返す、という簡単なものです。
腰掛けるのはすこし浅めの方がやりやすいです(少なくとも背もたれに 寄りかかるようでは深すぎます)。
立ち上がったり座ったりする速さは、速いほうがよいのですが、 それぞれの方のスピードには差がありますから、無理はいけません。
10回から20回程度を1セットとして、一日に3セット程度。
慣れてきたら、1セットの回数を増やしていくようにします。

この運動のよいところは、器具が必要でないこと(つまり自宅で 簡単にできること)、転倒などのケガの危険が少ないことです。
効果ですが、福永先生はすばらしい実績を報告されています。

透析をお受けになっている方ではありませんが、歩行が困難に なってきたお年寄りにこの運動を進めたところ、歩くスピードが 速くなり、歩ける距離が長くなり、歩く姿勢がよくなる、といった 効果が出ることがわかっています。

透析ライフが20年を超えて、山歩きなどをしたいという お気持ちは素晴らしいものです。

よろしかったら、現在のリハビリメニューにご自宅での スクワット運動を加えてみてください。
ただし、この運動により痛みが出てはいけませんから、 主治医の先生や、整形外科の先生に十分な相談をして行って下さい。

[回答日 2008/5/1]

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