透析Q&A

● 分類

全ての質問と回答(520)
透析の基礎知識の入手(8)
透析治療の導入(24)
透析治療について(203)
腎移植について(3)
腹膜透析について(16)
日常生活・食生活(75)
仕事(5)
合併症(124)
高齢者・介護(7)
保険・医療費・公的支援制度(11)
保存期腎不全(4)
妊娠・出産(7)
病院の選び方・つきあい方(33)
医療・介護従事者からの質問(19)
ご家族/ご友人のサポート・お見舞い(12)
災害時・天候不良時の備え(1)
その他(38)

血液透析
血液透析とは?

全国で、約22万人の方がこの治療を受けていらっしゃいます。
年間に約3万人の方が、新たに血液透析を開始され、約2万人の方が亡くなっています。結局、年間1万人ずつ患者さんが増えている、ということになります。
血液透析は、血液を体の外に出して、人工腎臓(ダイアライザー)に入れて、水分や尿毒素を除去し、文字通り「きれいになった」血液を体に返してあげる治療です。
血液を体外に出すのですが、これは血管に針を刺して、その針と管をつないで、ポンプの力で血液をダイアライザーの中に通します。ダイアライザーは直径6-7cm、長さ20-25cmの円筒形の器械で、この中に血液を通すと、尿毒素が除去され、電解質が調節され、pHも調節され、そして、余分な水分も除去されます。先ほど、血液がきれいになる、と書きましたが、同時に濃縮されてもいるのです(水分が除去されますので)。まさに、腎臓のはたらき1)〜4)を肩代わりする治療です。
血液は1分間に約200mLを体外に導き、同時にきれいになった血液を体内に戻します。大量の血液を必要としますから、針も太いものを使います。献血を経験されておいででしたら、あの献血に使用する針と同じくらいと思っていただくとわかりやすいと思います。血液を出す針と、戻す針の2本刺す必要があります。
太い針を1回の治療で2本刺す必要があり、そこからたくさんの血液を体外に流す必要がありますから、血管もそのままでは使用できません。「シャント」と呼ばれますが、血管を太くし、そこにたくさんの血液を流して、透析に使用できるようにする手術を受けていただきます。その、シャント(太くなった血管)に2本の針を刺すのです。
治療は、1回に4時間、週に3回行うのが標準的な方法です。お盆も正月休みもありません。時間的な制約が大きいことが、この治療を受けている患者さんたちを苦しめる大きな要因の一つです。たとえば、長期の旅行に行きにくくなったりしますよね(旅先の医療施設で透析を受けていただければいいのですが、それでは、観光や遊びの時間が少なくなってしまいます)。
さて、腎臓のはたらき5)〜7)についてはどうなるでしょうか?
5)の血圧の調節は、水分を除去することによりある程度血圧が下がりますから、それで十分な方もいます。水分を十分に除去しても(除去しすぎると脱水になってしまいますから、適切な水分量が大切です)まだ血圧が高い場合には、降圧剤をのんでもらいます。
6)の貧血に対しては、エリスロポエチンというホルモンが注射の薬になっていますので、それを透析中に注射して、貧血を治療します。
7)のビタミンDの活性化については、ビタミンDはのみ薬で、すでに活性化されたかたちになっているものがあるので、それをのんでいただきます。
降圧剤やビタミンD以外にも、たくさんのクスリをのんでいただかなくてはなりません。たとえばリンを下げる薬や、カリウムを下げる薬、それに胃薬が加わったりしますから、8種類以上のクスリをのんでいただいている患者さんもまれではありません。

自己管理がとても重要

透析を受けて、クスリをきちんとのんでいれば、それで体の調子が良好に保たれる、というわけではありません。食事制限を中心とした自己管理が必要です。
食事制限の柱は、水分制限とカリウム制限です。
水分は血液透析で、除去することが可能ですが、1回の透析でいくらでも除去できるわけではありません。ですから、水分制限は、多くの透析患者さんにとって必要なことです。
夏の暑い日に冷えたビールをグッと飲む(お酒を召し上がらない方ならば、冷たいジュースや麦茶でも)ことがあるでしょう。それが、透析を受けている人では、たくさん飲んでいただくわけにはいきません。和食では普通に付いてくるみそ汁も、できれば飲まないようにお話ししています。3時のおやつでも、コーヒーやお茶は制限してもらいます。
カリウムも血液透析で除去されます。けれども、透析で除去される前に、血液中の濃度が高くなってしまうと、心臓に悪影響があり、最悪の場合には心臓が止まってしまいます。
そこで、多くの透析患者さんでは、カリウムを制限していただいています。カリウムは生野菜やくだものに多く含まれていますから、こういった食品も、多く食べないようにお話しします。
すべての患者さんというわけではありませんが、タンパク質の制限が必要になる場合があります。もしそうなると、もともと生野菜やくだものが制限されていますから、その上に肉や魚がダメ、ということになり、食べるものがなくなってしまいます。
食事制限、食べたいものが食べられなくなってしまうことも、透析患者さんを苦しめる大きな欠点です。

▲ページトップへ