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院内感染対策の場合には、血液透析の場合はほとんど血液を介したものです。
とくに肝炎が気をつけなければいけないことになります。
肝炎ウイルスは、肝臓の炎症を起こすウイルスです。
C型肝炎ウイルスとB型肝炎ウイルスというのは血液を介して移るものですから、逆をいうと、血液を介さないと移らないので。どんなに、そういうとこに近づいてベタベタしても、血液がなければ移りません。
もう少し具体的にお話しをしますと、患者さんに針を刺すことはよく行われます。
次に他の患者さんに針を刺す。そこのところで、もし、前の人の血液が次の人に入るようなことがあれば、肝炎を起こすわけです。
「そんなことある訳ないじゃないか」と、どなたでも思われることでしょう。
患者さんに針を刺して、その針を他の患者さんに刺すなんてことはないです。
検査のために血液をもらうこともあります。
そのもらった血液が他の患者さんに入るということもありません。
ところが、不思議なことに(もちろん、ある年とない年がありますが)、多い年には透析施設で2、3件肝炎の集団発生するのです。
あるところでC型肝炎の集団発生したことが知られていますが、どう考えても、血液混じるわけがないのに、どこかで移ったのです。
このときは、この患者さんのウイルスの遺伝子解析までやって発生源がわかっています。
どういう経路かわかりませんが、この患者さんから、とにかく同じ部屋で治療したこの人と、この人と、この人に移ったといったことまでわかっていて新聞にも出ました。
そういうことが起こるので、常に院内感染に対しては注意が必要なです。