[回答]
● 総除水量
<計算式>
以下の3つのものを足したのが、総除水量です。
(1)ドライウェイト(基準体重)からの増加分
(2)回路内やダイアライザー内の水(プライミングボリューム)
(3)透析中に食事をされたり飲水をされるのであればその水分量
<解説>
たとえば、ドライウェイトが50kgで、 その日の来院持体重が52kgだとすると、 まず増えた分の2kgを除水しなければなりませんね。
針を刺して透析を開始するときに、回路内とダイアライザーの中にある 水分(ヘパリンを加えた生理食塩水です)がまずお体の中に入ります。
その分も引いておかないといけません。だいたい0.2kg程度です。
透析中にお食事をお食べになったり、お茶をお飲みになる場合は、 この分を引いておかないと、治療が終わったときにドライウェイトに ならなくなってしまいます。
以上から、上に書いたような式ができて、総除水量が決まります。
●除水時間
<計算式>
除水時間は、基本的には透析時間のことです。
<解説>
十分に(たくさん)毒素を除去するためには、透析時間は 長い方がよいのですが、患者さんのご都合もあって いくらでも長くできる、というわけではありません。
日本では1回4時間が標準的な透析時間になっていますが、 もちろん、4時間半・5時間と時間を延ばした方が、もっと いいのです。
毒素の除去は4時間で十分だとして、体重の増加などから 4時間では除水が十分にはできない、というケースもあります。
そのような場合、透析時間を延ばして4時間半にしたり、 透析は4時間でやめておいて、あとの時間を除水だけにしたり (ECUM:イーカムと呼んでいます)します。
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