透析Q&A

  • いい透析ドットコム

[Q158]高齢で透析治療を開始することになりました。透析をした後の合併症が心配です。どのようなことに気を付けなければいけないのでしょうか。


 

[回答]


ご高齢になって透析を始められる患者様が増えてきています。 ご高齢の方は、たとえば心臓の機能が若い方と同じ、というわけにはいきませんし、 動脈硬化も進んでいることが予想されますから、まず循環器系の合併症に 気をつける必要があります。 水分制限は、透析をお受けになっている患者様を悩ませますが、 心臓に負担をかけないためにはとても重要なことですので、 ぜひ守るようにしてください。 わずかなことで筋力が低下をしやすく、寝たきりとなりやすいのも、 ご高齢の方の注意点です。

腎不全だから、と消極的にならずに、積極的にお体を 動かしていただきたいと思います。

自宅内はもちろん、外の空気を吸うことも大切です。

透析をお受けになっているからといって、安静が必要とされることは ほとんどありませんので、体調が許せば散歩など、 適度な運動を心掛けていただきたいと考えます。


これはお若い方でも同じですが、この年齢の方はこうだ・・等 というように決めつけることもできません。

おからだの具合も治療方法も、人それぞれです。


たとえば、食事でいいますと、タンパク制限がありますが、 私の経験からすると、もちろん個人差はありますが、 ご高齢の方はそれほどタンパク質をお摂りになっていないことが多いです。

たとえば、保存期腎不全のタンパク制限としては、体重50kgの方で、 一日に30gから40gのタンパク質を指導されることが多いのですが、 若い人にとってはかなり厳しい タンパク制限です。

でも、お歳をとるとお肉やお魚をそれほどたくさん食べない方が多いですね。

血液の検査で低タンパク、つまりタンパク質が不足している患者様には、 厳しいタンパク制限を指導することはあまりありません。

腎臓の値(尿素窒素・クレアチニン)だけではなく、 ほかのデータもみてから、考える必要があります。


また、透析を始めたあとも、栄養不足には注意が必要です。

血液の中のタンパク質の一種であるアルブミンが不足をすると、 様々な合併症が出やすいことが知られていますので、 この検査項目には注意をしてみてください。

食欲がなくならないように気を配っていただくことも大切です。

塩分制限・水分制限・カリウム制限と、食事療法は「制限」ばかりになってしまって、 あれもダメ、これもダメと食欲がなくなってしまうことが多いのです。

主治医の先生や栄養士の方と相談をして、メニューを考えていただくことも 有効な対策と思われます。


これからの透析ライフが快適なものとなることを心からお祈り申し上げます。


[回答日 2006/7/11]

関連記事

[回答] ●骨密度が低下しやすい 透析をお受けになっている方は、骨密度が低下しやすいことが知られています。 ●治療方法について 治療としては、飲み薬や注射の薬が使われます。 新しい薬も出てきています。 ご質問にあるように、注射の薬で、骨密度がかなり改善するものも使われるようになってきました。 ●副作用について しかし、どの薬であっても副作用を考える必要があります。 どの薬がよいのかは、他の検査(副

(質問のつづき) 頸椎に少し炎症が見られているそうで、化膿性頸椎炎と説明がありました。どのような原因が考えられるのでしょうか? [回答] ●化膿性頸椎炎について 化膿性脊椎炎(お母様の場合は、頚椎ですので化膿性頚椎炎です)は、免疫の力が低下した人に時々みられる感染症です。 透析をお受けになっている方にも起きることがあります。 ●原因として考えられること ご質問では、カテーテルを刺したところから菌が

(質問のつづき) 挿入部はガーゼでテープ止めや保護フィルムなどで覆っているのでそれを取るような事はしませんが痒くて手がそこに行くようです。私は経験ないので母の痒みがどんなのか分かりませんが、その挿入部の痒みは取れないのでしょうか?これからずっと一生続くものなのでしょうか? [回答] ●痒いという訴えは比較的よくお聞きします 私たちはカテーテルの挿入部を「刺入部」と呼んだり「出口部」と呼んだりしてい