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[Q180]透析中寝た状態で血圧を測ると、右向き・左向きで血圧が違います。なぜでしょうか?
[回答]
● 体位と血圧
心臓から全身に送られた血液は、再び心臓に戻ってくるのですが、 この血液の「戻って来やすさ」は、体位によって異なります。
たとえば、立位(立っている状態)では、足から血液が心臓まで 上ってこなければなりません。
臥位(寝ている状態)では、足の高さと心臓の高さは ほぼ同じですから、血液は心臓に戻って来やすいことになります。
そして、血液が戻って来やすい状態の方が、血圧は高くなる傾向があります。
● 右向き・左向きで考えると
それでは、ご質問の寝た状態での、右向き・左向きはどうでしょうか?
心臓は体の中心よりも左側にありますので、上の例と同じように考えると、 左を下にした方が血液は戻って来やすいことになります。
ただし、この場合には、どちらの腕で測定をしているのかにも 注意が必要です。左を下にしていても、血圧を右腕で測るのと 左腕で測るのでは、血圧の値が異なるはずです。
これは、右腕の方が心臓よりも高くなりますから、その分だけ 血圧が低く出るからです。
このように、体位と血圧を測る腕との関係で、血圧が変わってくるものと 思われます。