(質問のつづき)
透析があくと、ましになりますが透析するとまたひどくなります。 病院では、原因がわからないといわれました。
[回答]
● 亜鉛やビタミンB群の欠乏
透析をお受けになっている方の中に、舌の違和感や、味の変化、 口の中がまずい感じ、味がわからなくなってしまった・・・等 口の中や舌に関する症状を訴える方が少なくありません。
原因がよくわからないこともあるのですが、 このような症状の原因が、亜鉛の欠乏やビタミンB群の欠乏であることが 時々あります。
● 難しい診断
亜鉛欠乏、ビタミンB群欠乏の診断は容易ではありません。
血液中の亜鉛や、ビタミンB群の測定は可能です(保険も適用されます)。
けれども、たとえ血液中の亜鉛が正常範囲にあっても、お体全体では 亜鉛が欠乏していることがあり得るのです。
これは、ビタミンB群についても同様です。
ですから、血液の検査を見ると、「正常範囲だから」ということで、 これらの栄養素の欠乏が見落とされてしまうことがあり得るのです。
● 診断的治療のすすめ
そこで、「診断的治療」と呼んでいますが、治療をして、つまり、亜鉛や ビタミンB群の補給を行って、効果があれば「欠乏症」であった、と 後から診断をつける方法がとられます。
幸いなことに、亜鉛もビタミンB群も比較的安全に摂ることが できますので、私はこの方法をお勧めしています。
ちなみに亜鉛は卵・肉類・魚介類に多く含まれており、リンの制限から これらの食品を制限されている透析患者様では、亜鉛が欠乏しやすいのです。
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