(質問のつづき)
生命予後に関わる数値と聞いたことがありますが本当でしょうか。インタクトPTHは、透析年数によって上がってくるものですか。数値を下げるために有効な食材などはあるのでしょうか?
[回答]
●インタクトPTHとは
PTHとは副甲状腺ホルモンのことです。
このホルモンは骨を溶かして、血液中のカルシウム濃度を維持する役目を果たしています。
そのため、PTHが高いと骨が悪くなる(骨密度が低下して、骨折しやすくなる)のですが、それだけではなく、血管の石灰化などから生命予後に関わることが知られています。
●透析年数との関係とコントロールの目安
透析年数が長くなると、インタクトPTHは上昇しやすくなります。
高値の状態が続くと生命予後が悪くなることがしられています。
そのため、日本透析医学会のガイドラインでは、インタクトPTHの値を60-240の間にコントロールするように推奨されています。
●数値を下げるために有効な食材
PTHはリンが高いと上昇しやすくなることがわかっていますので、食事内容としては、リンを制限することが有効です。
また、リンを低下させる薬剤も使用されます。
食材として、PTHを下げるのにお勧め、と言うものはないと思います。
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