(質問のつづき)
何種類か薬を試しても効かず、後は主治医の先生に相談してと言われ相談すると、腎臓移植しか解決方法ないと言われました。
[回答]
●むずむず足症候群
透析をお受けになっている方ではむずむず足症候群に悩まされることが少なくありません。
このウェブサイトにもたくさんの方から御質問をいただいております。
むずむず足症候群は、腎臓の悪くない方にも起きる症状ですが、透析をお受けになっている方では、その数が多く、また、お薬が効きにくいことから、何らかの尿毒素が影響していると考えられていますが、詳しい原因はまだわかっていません。
●お薬について
まず、お薬からお話しさせて下さい。
神経内科を受診され、何種類かお薬を試されたとのことですから、すでにお飲みになったものがあるかも知れません。
私は、まず最初に黄連解毒湯(おうれんげどくとう)という漢方薬をお飲みいただきます。
これが効かなかった場合、次にビオチンというビタミン剤を処方します。
漢方薬やビタミン剤を最初にするのは、副作用がほとんどなく、安全に使用できるからです。
●貼り薬について
これらのお薬が効かない場合、ニュープロパッチという貼り薬を使います。
この薬は、神経内科の先生もよくお出しになりますので、試されているかも知れません。
飲み薬では、ビ・シフロールという名前のクスリがよく使われます。
その次には、リボトリールをお出しすることがありますが、このクスリは眠くなることがあるので、注意が必要です。
●睡眠薬について
また、足がむずむずして眠れなくなるので、睡眠薬を希望される方が多いのですが、睡眠薬はむずむず足症候群を悪化させる可能性があるため、基本的にはお勧めしておりません。
●透析治療で十分尿毒素を除去することが大切
薬以外の治療ですが、最初に書きましたように尿毒素の影響が大きいと考えられていますので、透析で十分尿毒素を除去することが大切です。
可能であれば、HDF(血液濾過透析)という治療方法に変更していただき(すでに、HDFにされているかもしれません)、できるだけ長い透析時間を確保して下さい。
確かに腎移植は有効だと思いますが、すぐに受けられる治療ではありませんので、それ以外の治療方法を検討していくことが大切だと考えます。
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