透析Q&A

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[Q539]82才の母が透析を始めてから2年と少し経ちます。先月くらいから、一度の透析で、目標の数値まで下げることが出来ずに透析治療が終わることが、しばしばあります。

(質問のつづき)

主治医の先生は、1週間で取りきれれば大丈夫と仰るそうですが、先週も200ml残ったようです。このまま、取りきれない状態が続くと、どうなるのでしょうか?また、何か対処する方法はあるのでしょうか?

 

[回答]


「目標の数値まで下げることが出来ない」とのことですが、これは、設定しているドライウェイト(基準体重)まで除水ができていない、ということだと判断して回答をさせていただきます。


●除水についての基本と推察


血液透析では治療のたびに、前回の透析から増加した分の水分を除去します(除水といいます)。


例えば、体重が2kg増えていたら、その分の2,000mLの水分を除去するのです。


ただし、1回の透析で除去できる水分の量には上限があります。


一般論として、お若い方はたくさん除去できますし、ご高齢の方や体格が小さい方では、除水できる量が少なくなることが多いのです。


お母さまは82歳とのことですので、一度の透析で除水できる量が少ないのだと推測します。


●除水とドライウェイトとお身体への影響


多くの場合、週明け(月曜日、火曜日)の透析では前回の透析から中2日が空くため体重増加が多くなります。


ですので、この週明けの透析では目標通りの除水ができずに残ってしまうことがあります。


このような場合には、週末(金曜日、土曜日)までにはドライウェイトまでの除水を完了できるようにしましょう、とお話しします。


主治医の先生がおっしゃっていることは、このことだと思います。


もし、除水できない状態が続くと、心臓に負担がかかるようになります。


そもそも、ドライウェイトを設定してその体重まで除水をしようとするのは心臓に負担をかけないためなのです。


ですから、主治医の先生がおっしゃる通り、週末までにはドライウェイトに到達できるように気をつけていただきたいと思います。


●塩分制限や水分制限をどのように行うか


対策ですが、基本は塩分制限です。


塩分制限が上手にできないと、どうしても水分が増えてしまいます。


塩分制限は大切ですが、制限を厳しくすると、食事が味気なくなり、食欲が低下してしまうことがありますので、注意が必要です。


香辛料やダシなどを使って、塩分を控えるようにして下さい。


塩分制限が達成できるようになったら、次は水分制限を心がけるようにして下さい。


お薬をお飲みになる際には、食後のお茶で飲むなど、ちょっとした工夫でも水分を減らすことができると思います。


塩分制限をしながら食べやすいお食事を作るコツについては、管理栄養士と相談をされるとよいと思います。


[回答日 2022/1/15]

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