(質問のつづき)
それ以降は1Kg増までになるように1日600mlの水分制限で勤めています。週2回透析すること自体が身体に負担がかかるので、週1回4時間透析を提案されました。透析時間を短くすることにより1回の除水量が多くなると余計心臓に負担がかかるように思い、どのように判断すればよいかわからなくなってきました。
[回答]
以前は週に3回の透析を提案されていて、今回は週に1回に減らすことを提案されたということですのでお悩みになるのは自然だと思います。
以下に、心臓に負担をかけないための基本的なこと、原則的なことを説明させていただきます。
●水分をコントロールする方法
心臓に負担をかけないためには、1回の透析治療での除水量(透析で水分を除去する量)を減らすことが大切です。
ですから、患者さんたちになるべく水分のコントロールすること(多くは摂取を減らしていただくことになりますが)をお願いしております。
ですが、水を我慢しなさいというのは言葉では簡単ですが、実践することはとても難しいことです。
私の経験では、一日800mLの制限ができない患者さんが多いです。
お母様の一日600mLという水分制限は相当厳しい制限になっていると思います。
お母様はがんばっていらっしゃいますね。
●透析回数を増やす方法
さて、心臓に負担をかけないもう一つの方法は、透析回数を増やすことです。
透析と透析との間が短くなれば、1回の治療での除水量を減らすことができます。
この発想から、短時間連日透析という、週に6日透析を行うというやり方を実践している透析施設もあります。
お母様の場合も、以前は週に2回から3回の透析に増やそうという提案があったと言うことですが、同じ考えでのお話しだと思います。
また、週に1回の透析にしたら、透析での除水量が増えて心臓に負担がかかるのではないか、という御心配は、その通りだと考えます。
●週に1回の透析治療を提案する理由も
血液透析は、特にお母様のようにご高齢の方にとってはつらい治療です。
3時間とか4時間をベッドの上で過ごさなければなりませんし、除水量が少ない場合でも、血液がいったんお体の外に出て、ダイアライザーを通って返ってくる(体外循環と呼んでいます)だけでも、お体に負担をかけることがわかっています。
こういったことのバランスから、主治医の先生は週に1回の透析を提案されたのではないかと想像をいたします。
理想としては、透析の回数を増やして、マイルドな除水にして可能であれば水分制限を少し緩めることができればと考えるものです。
しかし、理想通りにならないこともあります。
お母様を直接診てくださっている主治医の先生とよくご相談をなさって、お母様にとってどのような治療が望ましいのかをお決めになっていただくことが大切なのではないかと考えます。
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