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透析Q&A

執筆者の写真いい透析ドットコム

[Q256]透析治療をはじめて2年目です。 レントゲンをとった時に動脈硬化がすすんでいるといわれました。(確かにカルシウムで動脈がはっきりと分かりました)

(質問のつづき)

透析の先生からはその点の注意はまだ受けていませんので、 あまり気にしなくてよろしいでしょうか。 また、定期的に検査はして頂いています。

 

[回答]


●異所性石灰化について


お聞きになったことがあるかも知れませんが、血管にカルシウムがついて 血管が硬くなってしまう合併症が、腎不全にはあります。


「異所性石灰化」と呼ばれていて、血管だけではなく、 眼の結膜や関節の周囲にカルシウムがついてしまうこともあります。


この異所性石灰化は、長期透析の合併症とされていますが、 透析をお受けになって2年目でも出現することがあります。


たとえば、透析は2年目であっても、その前の保存期腎不全の状態が 長かった場合などでは、異所性石灰化が進んでいることがあります。


●異所性石灰化の進行を防ぐためには


異所性石灰化の進行を防ぐために重要なことは、 カルシウムとリンのコントロールです。


リンを十分に下げておくことと(6.0以下が目標ですが、 もっと下げることを主張する 先生もいらっしゃいます)、 カルシウムの値とリンの値とを掛け合わせた数値 (「カルシウムリン積」と言います)が、 60を超えないように気をつけてみてください。


また、二次性副甲状腺機能亢進症があると異所性石灰化が 出現しやすいので、インタクトPTH(副甲状腺ホルモン)の値が 高くないことを、これまでの検査結果でよいですから、 再度確認しておいてください。


[回答日 2009/10/27]

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