(質問のつづき)
食事の最中に吐き気がするのも気になります。 食べた物を毎回吐くのではなく、ムカムカが続き 少し収まらないと食事が出来ません。
[回答]
下痢にしても便秘にしても、お通じがスッキリとしないのは 気持ちがよくありませんし、ストレスになりますから、 できればきちんとしたお通じの状態になっていただきたいと思います。
● まずは腸の検査を
まずは、腸に何か病気が隠れていないかどうか、消化器を専門とするところで 腸の検査をお受けになるのが、順序としては第一だと思います。
けれども、実際には長く続く下痢や軟便が主症状で、何か重大な病気が 隠れていることは、それほど多くはありません。
● 糖尿病によるものの可能性
もし、腸に何も病気や異常がなければ、下痢や軟便の原因は透析よりは 糖尿病の方が可能性が大きいと思います。
糖尿病の合併症として、便秘と下痢があります。
下痢は、おなかが痛くならない下痢で、軟便の方から水様便(水の 様な便です)になる方までさまざまです。
もし、糖尿病の合併症としての下痢であれば、治療は一般的に使用される 下痢止めでもよいですし、下痢止めの効果がない場合には エリスロマイシンという抗生物質をのんでいただくこともあります。
また、過敏性腸症候群であれば、ポリフルやコロネルという名前の クスリがよく使用されます。
おなかがキリキリと痛くなる下痢であれば、別の原因を考えた方が よいかも知れません。
● 合併症として考えられること
透析が必要なほど腎臓が悪くなると、その合併症として消化器系にも いろいろな症状が出ますが、お通じに関して言えば、下痢になるよりは 便秘がちになることが多いのです。
おなかが痛くなる下痢の原因としては、過敏性腸症候群という病気があります。 名前はややこしいのですが、よく診る病気で、決してめずらしいものではありませんし、 透析をお受けになっている方に合併することもよくあります。
● 食事中の吐き気について
また、食事中の吐き気ですが、これも透析をお受けになっている方や 糖尿病をお持ちの方にはよくみられる消化器症状のひとつです。
腸の場合と同じように、順序としては、胃カメラなどで重大な病気が 隠れていないかを確認します。
そのような病気がない場合には、吐き気を抑えるお薬をのんでいただくと 症状が改善することが多いです。
クスリの話ばかりになってしまいますが、食事は一般的な食事をされているとのこと ですから、症状をやわらげるためには、クスリの力を借りる方がうまくいくことが 多いのです。
● 密接なコミュニケーションをおすすめします
残念なことに、主治医の先生や看護師さんたちと、あまり密接な コミュニケーションが取れてはいないようですが、 これらの症状に対する検査や治療に関して、主治医の先生にも 相談をしてみてください。
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