(質問のつづき)
酷いときは70台でも水を引かれるときがありました。患者のシャントや安全を考えたらこのような低血圧時には中断すると思うのですが、ご意見伺わせてください。
[回答]
ご質問内の「中断」とは、透析を中断することではなく、除水を(一時的にでも)止めることだと判断してお話を進めます。
●血圧が低下した際の対処について
血圧が低下した際に、一時的に除水を停止することはよく行われています。
除水停止により血圧が回復をしてくれば、その後除水を再開します。
また、その回の透析では除水しきれなかった場合には、週末の透析までにはドライ・ウェイトまで除水できるように調整をしていきます。
治療をお受けになっている施設でも、「2週間くらい」は上記のような対処をしてくれるのに、その後はそう言った対応をしなくなってしまう、というお話と判断しました。
ですので、透析施設の方針として何がなんでも除水の停止はしない、ということではないようです。
それでは、なぜ2週間くらいはご希望通りの対処をして、その後、対応が変わってしまうのかは、申し訳ありませんがよくわかりません。
●血圧が下がらないようにする対策について
透析で血圧が低下して問題となるのは、除水がうまく進まずに週末でも水分がお体に残ってしまうことです。
もちろん、血圧が下がっても除水調整をしない、ということになるとご心配されているように、シャントやお体(心臓や脳など)に悪い影響を及ぼす可能性があります。
ですので、血圧が下がらないようにする対策が最初に考えられることです。
(1)昇圧剤(血圧を上げるお薬)を使う
(2)プログラム除水(透析の経過時間によって、除水速度を調整すること)を行う
(3)ダイアライザーを小さくしたり、血流を落としたりして(できれば避けたいことですが)、尿毒素の除去を減らす
(4)治療の方法を、血液透析から血液濾過透析という方法にする
など、さまざまな対策が行われています。
●除水を停止することについて
ご質問者の方の場合も、上記のような対策は経験されていて、それでも血圧が下がってしまう、ということなのだろうと推察をいたします。
そうなると、血圧が下がってしまった時に除水を停止することはやむを得ないと考えます。
ただし、血圧が下がった時の対応がその都度違うというのはご心配になるというのも、とても理解できます。
透析治療をお受けになっている透析施設でも除水停止は行っているとのことですので、主治医の先生や、透析室の看護責任者の方に血圧が下がった時の対応をご相談されてみてはいかがでしょうか。
安心して透析治療が受けられますように願っております。
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