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「」に対する検索結果が564件見つかりました

  • [Q358]透析中の液温について教えてください。以前は、透析開始時自由に液温を設定できたのですが、担当医が変更になってから透析患者全員が一律36度設定となりました。

    (質問のつづき) 私の場合は、冬場は問題は感じませんが、5月になって暑苦しく感じて、汗が滲んできます。 液温変更をお願いしましたが、担当医が決めたことなので変更は出来ないとのことです。 液温はどのような設定が良いとお考えですか。 [回答] 透析液の液温ですが、35℃から37℃の範囲で調節することが多いと思います。 ●あらためて文献を調べてみました 今回、ご質問をいただいたことをきっかけに、あたらめて何冊かの文献を調べてみましたが、透析液の液温を36℃に固定すべきであるというものはありませんでした。 ●液温を固定する理由(推察) 36℃で固定をされているとのことですが、おそらく主治医の先生のお考えでは、その温度が「生理的」だから、と言うことであろうと推測をいたします。 たとえば、血液が35℃に冷やされて、それがお体に帰ってくる(血管の中に入る)ということは生理的ではありません。 そのために36℃に固定をされたのではないか?と推察することは出来ます。 ●私どものクリニックにおいての液温の設定 私どものクリニックでは、患者さんと相談をしながら(ご希望をお聞きしながら)液温を調節しております。 私の知る限りでは、治療中に暑いと感じたり、血圧が下がったりすれば液温を下げ、寒ければ液温を上げることは、差し支えはありませんし、実際にお身体に害があった経験もありません。 [回答日 2013/7/16]

  • [Q359]透析導入7年目の45歳主婦です。 4年ほど前からアルブミンの数値が低くなり、現在は1.8~2.0程度です。

    (質問のつづき) たんぱく質を多く食べたり、透析時に薬を入れたり、飲み物をプロテインや豆乳飲料、アミノ酸(BCAA)ゼリーなどにしてみましたが、効果が得られていません。 主治医の先生が腎臓・透析の専門医ではないこともあって、このままアルブミンが低いままで本当に大丈夫なのか?とても不安です。 [回答] ●血液中のアルブミンについて 透析をお受けになっている方に限らず、血液中のアルブミンは、とても重要なタンパク質の一つです。 これが1.8~2.0というのは、かなり低い値です。 ●アルブミンが低下してしまう原因(1) アルブミンが低下してしまう原因は、大きく分けて2つあります。 原因の1つめは、アルブミンが作られないことです。 アルブミンが作られないために、血液中のアルブミンが低下してしまうとすれば、それはアルブミンの原材料であるアミノ酸が不足している可能性があることを考え、アミノ酸を補給してみることは、意味のあることです。 点滴に薬を入れたり、経口で摂取するプロテイン・アミノ酸ゼリーなどは、この「アミノ酸を補給する」方法となります。 もし、材料であるアミノ酸を補給してもアルブミンが上昇してこない場合は、アルブミンを作る工場である肝臓の機能に問題がないかどうかを調べます。 ●アルブミンが低下してしまう原因(2) 原因の2つめは、アルブミンがどこかへ失われることです。 アルブミンは作られてはいるが、どこかに失われていれば低くなってしまいますので、以下の2つの可能性を考えます。 1つは、尿の中にタンパク尿として捨てられていないか? もう1つは、ダイアライザーからアルブミンが除去されてしまっていないか?ということです。 透析歴が7年とのことですから、尿の量はかなり減ってきているものと推測されます。 そうすると、尿の中にアルブミンが捨てられて、血液中のアルブミンが低下するという可能性は大きくないと考えます。 ●ダイアライザーからアルブミンが除去されてしまう場合 アルブミンが失われる経路としてダイアライザーが考えられます。 最近のダイアライザーは性能をよくして、多くの尿毒素を除去できるようになっています。 これには大きなメリットがあるのですが、体に必要な物質、特に重要なアルブミンも抜けてしまうというデメリットもあります。 たくさんの尿毒素(特に分子量の大きな尿毒素)を除去するために、このようなダイアライザー(ハイパフォーマンス膜と呼ばれます)を使用していたり、さらに治療の方法を、通常の血液透析ではなく血液濾過透析(HDF)をしているようでしたら、アルブミンが回復するまで、ダイアライザーを通常のものに戻すなどの方策を講じた方がよいと思います。 ●まとめ まずは、肝臓のアルブミンを作る働きがきちんとあるかどうかを確認し、さらに、治療方法がアルブミンまで除去されるものになっていないかどうかをチェックする必要があると思われます。 主治医の先生が腎臓・透析の専門医ではないとのことで、ご心配かと思いますが、上記のことについて相談をしてみて下さい。 [回答日 2013/7/26]

  • [Q461]透析治療を始めて2年。4時間透析をしています。概ね順調ですが、最近、透析後に血圧が180くらいまで急上昇してしまいます。看護婦さんに相談しても「理由がわからない」と言われ困っています。

    (質問のつづき) 血を戻す作業は機械作業です。脳梗塞になった事があり、急な血圧上昇は負担がかかりそうで心配です。何か原因は考えられますか?また緩和する方法ありますか? [回答] ●原因として考えられること いただいたメールを拝見すると、透析治療中の後半に上昇するのではなく、透析治療が終了した後に血圧が急上昇するというように思われます。 この血圧上昇がなぜ生じるのか、ですが、返血によるものであったり、レニンというホルモンの影響が考えられたりしています。 ●血圧上昇への対策 血圧上昇への対策ですが、返血(血液を戻す操作です)のスピードをゆっくりにしてみると、血圧上昇が抑えられることがあります。 器械による返血でも、返血スピードの調整は可能です。 また、返血をゆっくりにしても血圧が上昇してしまう場合や、透析終了前から血圧が上昇し始める場合などは、ドライウェイト(基準体重)を下げることを試みます。 透析治療後にお体が大変ではないようでしたら、ドライウェイトの減量をお試しになってみてはいかがでしょうか? ●お薬の使用について これらの対策に効果がないようでしたら、透析前に降圧剤を使うことも考えます。 ただし、この場合には透析中の血圧の下がり過ぎに注意が必要ですから、どのようなお薬をどのくらいの量、お飲みいただくのか、慎重に行う必要があります。 主治医の先生とよく相談をしながら、血圧上昇の対策を行ってみて下さい。 [回答日 2017/11/30]

  • [Q82]透析をはじめる時期の目安を教えてください。

    [回答] 難しいご質問です。 最近の傾向としては、透析をはじめる時期は、遅くなっています。 これは、保存期の治療法が確立してきて、透析を行わなくても 比較的安全に腎不全の患者さんを診ていくことができるように なってきたことを反映しているものと思われます。 さて、一概に「こうなると透析」という明確な基準はありませんが、 現在のガイドラインでは、クレアチニンが8になったら透析を 開始するようになっています。 もちろん透析を開始するかどうかは、クレアチニンの値だけで 決まるものではありませんが、ひとつの目安にはなると思います。 ひとつの例ですが、お若い方などでは、12や13くらいまで 透析をしないでいる方もいらっしゃいます。 あくまで大まかな目安とお考えになってください。 クレアチニンが低めでも透析を早く始めた方がよい場合があります。 例えば・・・ ●糖尿病がある ●むくみがひどい ●貧血がひどい ●食欲がない ●かゆみがひどい ●ご高齢である などです。 これらに当てはまることがなければ、クレアチニンの値で 7から8くらいまでは、(透析をしないで)がんばれると思うのですが、 それが長い目で見たときに、患者さんにとってよいことかどうかは、 また別の問題です。 私たちは、できるだけお体の状態のよい時に透析を始めたいと考えています。 上記のような、自覚症状が強く出てしまってからでは、 透析治療がつらくなることもしばしばあるからです。 また、透析を始めたあと、合併症もなく、お元気に長生きをされるのも、 早めに透析を始められた方に多いような印象を持っています。 いつでも申し上げていることですが、 主治医の先生とよく相談をすることを忘れないでください。 透析を始めるにしても、まだ様子をみるにしても、十分な説明を 受けて納得された上で、方針をお決めになることが大切です。 [回答日 2004/9/22]

  • [Q233]透析の時間や回数を自分で決めたりするのは無理なのでしょうか? 例えば、増加が1kgのとき2時間で終わりといった具合です。

    (質問のつづき) もちろん十分に透析ができてないと分かっていますが。 私が治療を受けている病院は「それは無理だ」としか 言わないので、治療を休んだ方がいいのでは?と思ってしまいます。 [回答] ●透析治療の重要な役割とは もちろんご存じのことと思いますが、透析は除水だけを 行っているわけではありません。 尿毒素の除去が透析の重要な役割です。 1kgの除水であれば2時間で完了するでしょう。 しかし、そこで治療を終了してしまうと、尿毒素の除去は不十分となります。 ご質問でも「十分に透析できないことはわかっている」とお書きに なっている通りですから、十分にご承知のことと推察いたします。 ●透析スタッフとのお話し合いをおすすめいたします いかなる治療であれ、患者さんの同意のもとに行われるものです。 ですから、治療が不十分なことをご理解されているうえで、 透析時間の短縮を強くご希望されれば、 私どものクリニックでは、そのご希望に沿った透析時間に させていただいております。 しかし、私たち医療者は、よりよい治療を提供したいと願いながら 日々の仕事に取り組んでいます。 ですから、透析時間を短縮する時には、内心忸怩たる思いで いっぱいです。 できることであれば、透析の中止や時間短縮などお考えにならずに、 少しでも透析治療が快適になるように、 そして十分な時間の治療をお受けになることを願っております。 そのためには、現在、あなた様が何を求められているのか、 透析施設側は何を提供できるのか、主治医の先生や 透析室のスタッフと話し合いをもたれてはいかがでしょうか? それが、すこやかな生活をお送りすることにつながるのでは ないかと考えております。 [回答日 2009/1/27]

  • [Q148]透析を受けていると永久脱毛をすることは良くないのでしょうか?

    [回答] 美容整形の分野に関しては全くと言っていいほど知識がありません。 当院のスタッフから聞いたところによりますと、 永久脱毛にはいくつかの方法があるようですね。 代表的なものは、毛根に高周波を流して、一本一本脱毛するやり方と、 皮膚にレーザーを当てることを繰り返して、最終的に永久脱毛を 達成するやり方です。 どちらの方法にしても、原理的には透析をお受けになっているから やってはいけない、ということはないように思われます。 ただし、透析をお受けになっている方の皮膚は、皮脂が少なく 乾燥しやすいですから、たとえばレーザーを照射することによって 乾燥肌が悪化しないかどうかの注意は必要です。 この点に関しては、永久脱毛をお受けになる前に施療者の方と よく相談をしてみて下さい。 [回答日 2006/3/28]

  • [Q31]足がムズムズ、イライラするのですが、どうしたらいいでしょうか?

    [回答] 足がムズムズ、イライラすることは、 透析をお受けになっていらっしゃる方を悩ませる合併症の 一つで、「restless legs症候群」とか「むずむず足症候群」 と呼ばれています。 原因は尿毒素のせいだと考えられています。 対処としては、 まず、透析で毒素をたくさん除去できるようにします。 透析で毒素をたくさん除去できるように時間を延長したり、 ダイアライザーを大きくしたり、種類を変えたり 血流を増やしたり、というような方法があります。 透析時間を延長しても、効果を感じられないとおっしゃる方も 少なくありません。その場合は、クスリをのむ方法もあります。 主治医の方に処方していただくのが良いでしょう。 その他には、HDF(血液濾過透析)という方法が この症状に有効なことがあります。 私たちは、クスリでも症状の取れない方に、この治療を行っております。 HDFは専用の機械が必要で、どこでも受けられるかどうかは、 わかりませんが、ご質問してみるのも良いかと思います。 [回答日 2003/6/2]

  • [Q480]透析治療を担当する人によって、ドライウェイトの設定以上に水が引けることがありますが、何故でしょうか。

    (質問のつづき) 殆どの場合は引けても100gですが、イレギュラーな時は300g以上引けていて、600g引けている時もありました。これは透析治療のシステム上、仕方がない事なのか?それとも、人為的ミスが原因なのでしょうか? [回答] 結論から先に申し上げると、人為的ミスよりも器械の精度の問題の方が大きいと思われます。 ●器械(コンソール)の仕組みについて 現在のコンソール(透析用の器械)は、透析支援システムと呼ばれるコンピュータを介して、体重計とつながっていることが多く、その場合、透析前に測定した体重が自動的にコンソールに入力されるようになっています。 そして、ドライ・ウェイトまで、どのくらい除水すればよいのか?の設定を器械(コンソール)が計算します。 これを、透析スタッフが確認して、穿刺を行った後、透析治療が開始されます。 除水量が多い時には、ドライ・ウェイトまで除水しないことがありますので、スタッフが調整をしますが、ドライ・ウェイトよりも多く除水をすることは、基本的にはありませんので、スタッフがわざわざ多めの除水設定をしない限り、過除水になることはありません。 ●ダブル・チェック等で人為的なミスを防止 体重計とコンソールが、コンピュータによってつながっていない場合もあります。 この場合には、透析前に測定をした体重とドライ・ウェイトとの差から、その日の除水量を計算します。 人が行う計算ですが、足し算・引き算ですので、まず間違えることはないと思います。 しかも、ダブル・チェックと言いますが、計算を行ったスタッフとは別のスタッフが、その計算が間違っていないことを確認していると思います。 ですので、人為的なミスで0.3kgや0.6kgという過除水が1回ではなく、複数回も起こることは、ほとんど考えられないことです。 ●透析スタッフへの相談と、器械のチェックをオススメ 透析の器械の精度ですが、私が医者になった30年前は0.3kgという除水の誤差はよくありました(ほめられた話ではありませんが)。 しかし、現在使用されているコンソールは、除水の誤差は出ても0.1kgであり、0.2kgを超える誤差はまずありません。 それが、0.3kgだとか0.6kgだとかの誤差が出るのであれば、除水量のコントロールをする部分の確認をしていただいた方がよいと思われます。 担当するスタッフによって除水の誤差が出やすいようだという印象をお持ちだとのようですが、上記の通り、人為的ミスによる過除水はかなり稀なことです。 主治医の先生や臨床工学技士に相談をして、器械のチェックをしてもらうとか、別の器械(別のベッド)で透析をお受けになってみるなどの対策を検討していただいてはいかがでしょうか。 [回答日 2018/9/16]

  • [Q445]今まで開業1年の最新鋭機械がある透析施設に居ましたが、今度は古い病院に移転することになりました。管に沢山の血が残ってしまうような古い透析機械しかありません。

    (質問のつづき) 看護師さんには問題が無いので、単に透析機械だけの問題だと思いますが、今まで最新の機械をつかっていただけに、不安です。このような環境で、余命に影響しないか心配です。古い機械の場合、透析内容に差が出ることはあるのでしょうか?移転を考えた方がいいでしょうか? [回答] 結論から先に申し上げますと、転院をお急ぎになる必要はないと思います。 重要なことは「透析医療は人間が行う」ということです。 透析の機械が古いことが問題ではなく、除水が正確に行われていること、調整やメンテナンスがしっかり行われているのか等が大切になりますので、観察・確認のポイントについてお話しをいたします。 ●透析の機械が古いことが問題ではない 透析の機械(コンソールと言います)が古くても、除水の精度に異常がなければ、基本的には問題ありません。 ですから、気をつけていただきたいのは「予定どおりに除水ができているか?」です。 もし、これが大きく食い違うようでしたら、機械のメンテナンスに問題がある可能性があります。 ●管に血が残ってしまう理由 管に血が残ってしまうのは、ダイアライザーや血液回路に血が残っていること(残血と言います)だと思いますが、これは機械が古いから起きるのではなく、ダイアライザーやヘパリンと言うお薬の量の調節が、うまくいっていないためだと思われます。 看護スタッフや臨床工学技士が、いろいろな調整をして、この残血がなくなるようにしてくれるはずです。 ●水質についての確認をおすすめします 機械が古いとのことで、施設も古いことが推測されます。 だとしたら、透析液が清浄化されているかどうかもお尋ねになってみて下さい。 透析液中のエンドトキシンの濃度を定期的にチェックしているのか? さらには、透析液の生菌数をチェックしているのか? きちんと臨床工学技士が仕事をしているのであれば、結果を教えてくれるはずです。 透析液がきれいなのかどうかは、目で見てもわかりません。 これらの検査・チェックを怠っていない透析施設であれば、かなり安心できます。 ●重要なことは「透析医療は人間が行うこと」だということ 看護スタッフには問題がないとのことですね。 医療は人間が行うことです。 透析治療は機械が主なので、いかにも機械がやっているような印象をお持ちになりますが、実際には人間の方がずっと大切です。 新しい機械がそろっていても、医療スタッフが十分にトレーニングされていなければ何にもなりません。 いろいろな質問をしやすい雰囲気の主治医であり看護スタッフでしょうか? 臨床工学技士が、機器の管理について十分に仕事をしているでしょうか? 機械が新しいかどうかよりも、そこで働く人間が信頼できるかどうかの方が患者さまの「余命」に関わってくる重要なポイントだと思います。 まずはその点を観察してみて下さい。 [回答日 2017/3/28]

  • [Q515]LDHの数値が231で高めでした。更に上がってしまう原因は何でしょうか?今後、下がることはありますか?透析患者は上がってしまうものですか?

    [回答] ●LDHの数値の目安 LDHの数値ですが、231であれば正常範囲内か、少し正常範囲を超えたくらいだと思われます(私どもの施設の正常範囲は240以下です)。 ●LDHが上がる原因 LDHはいろいろな原因で上昇します。 (1)肝機能障害 原因の代表的なものが肝機能障害です。 この場合には他のデータ(AST、ALT、γGTPなど)が一緒に上がってきます。 (2)心筋梗塞 心筋梗塞で上昇することもあります。 (3)その他 こむら返りが起きた日や激しい運動の後に採血をすると、LDHが高くなることがあります。 さらには、採血の仕方で溶血という現象が生じると高くなります。 ●今後について 透析治療をお受けになっているからというだけで上昇することはありません。 LDHの上昇だけで特定の病気や臓器を決めることができませんので、他のデータを見ながら上昇の原因を考えて治療していきます。 しっかりと主治医の先生に相談して、原因を探してもらって下さい。 [回答日 2020/7/31]

  • [Q122]現在、毎月定期的に2回/月の採血と心電図・胸のレントゲンを1回/月しています。

    (質問のつづき) しかし、通院中の病院から、採血と胸のレントゲンは1回/月になり、心電図は無しになるかもしれないという連絡がありました。検査が少なくなると心配です。大丈夫でしょうか? [回答] 糖尿病から腎臓を悪くされて、透析を始められる方が増加していますが、 その際に、ご質問にあるように、血糖のコントロールがよくなってくることが しばしば経験されます。 これは、血糖を下げるホルモンであるインスリンが、「長持ち」をしてくれて よく働くようになるためです。 インスリンは膵臓という臓器から分泌されます。 血液の中を流れるインスリンは、やがてオシッコの中に捨てられます。 腎臓の働きが悪くなってくると、インスリンがオシッコの中に捨てられにくくなるため、 それまでよりもより効くようになり、血糖が下がるのです。 透析が始まっても、インスリンは透析で除去されませんので、 同じようにインスリンが「長持ち」してくれるのです。 インスリンの自己注射をしていた方でも、同様に注射をしたインスリンが 長持ちしますから、それまでよりもインスリンの量を減らすことができたり、 場合によってはインスリン自己注射を中止することができたりするのです。 [回答日 2005/8/23]

  • [Q102]血が固まっていてきれいに返血できないことがあります。

    [回答] 血液透析治療で、残血対策はとても重要だということを ご理解いただきたいと思います。 治療が終了した後、血液がダイアライザーや回路に残ってしまうと、 それが元で貧血となるだけではありません。 治療中にダイアライザーに細かな目詰まりが生じているわけで、 せっかく透析をお受けになっても、毒素が十分に除去できていない 可能性も出てくるからです。 まず、残血がなぜ起こるかという理由をお話しましょう。 血液は血管の外に出ると固まろうとする性質を持っています。 これは、傷ができたときに血が止まらなかったら、大変なことになるのですから、 生物にとってとても大事な働きです。 けれども、透析治療ではちょっとじゃまになるのですね。 そこで、血液が固まらないようにヘパリン (または低分子ヘパリン)を使うのです。 それでも残血が出てしまうときの対処方法は2通りあります。 1つの方法は抗血小板剤というクスリ(アスピリンやパナルジンなど)を おのみいただく方法です。 血液が固まるのは、大きくわけて「凝固因子」という物質と 「血小板」という物質が働くからなのですが、ヘパリン(低分子ヘパリンも)は、 このうち凝固因子の働きをじゃまして血液を固まらないようにします。 血小板の働きは抑えられませんから、これによって残血が出てしまうことが あるのです。 こういった時に抗血小板薬を用いると、とてもきれいに血液が返ることを しばしば経験します。 2つめの方法は、ダイアライザーを変更することです。 ダイアライザーには様々な種類のものがありますが、その膜の性質や 患者さんの血液との「相性」の様なものによって、残血が出やすいものと 出にくいものとがあります。 ただし、残血が出なくなっても、今度は目的としている毒素の除去が 悪くなってしまってはいけませんので、ダイアライザーの選択は 総合的に行う必要があります。 主治医の先生や、臨床工学技士とよく相談してみてください。 最後に、これまで出なかった残血がなぜ出るようになるのか?と いうことも気になることと思いますが、これは難しい問題です。 たとえば、風邪などをひいて体調が悪くなると残血が出ることが よくあります。このようなときには、しばらく様子を 見てしまってもさしつかえありません。 ですが、こういったきっかけなしに、残血が出ることがあって 原因が追及しきれないことも時々経験します。 とにかく、上に述べましたように、残血対策をきちんと行っておくことが 長い透析ライフの上で、とても重要なことです。 [回答日 2005/3/22]

  • [Q37]血液透析と腹膜透析では費用に違いがありますか?

    [回答] 血液透析と腹膜透析(CAPD)にかかる医療費はほとんど同額です。 高血圧や貧血などの合併症に使用するクスリによって多少差が出ますが、 だいたい月に35万円から45万円くらいになります。 現在の健康保険ではほとんどの方が3割負担ですので、 この3割、つまり10万円から15万円くらいが自己負担と なるのですが、このような高額の医療費をずっと払い続けることは 多くの患者さんにとっては不可能です。 そこで「特定疾病療養制度(私たちはマル長と呼んでいます)」という 制度があって、「透析が必要な慢性腎不全」の患者さんの 医療費の自己負担は、月に1万円を限度とされています。 したがって、血液透析でも腹膜透析でも、自己負担は 月に1万円を超えることはない、ということになります。 ここまでは全国共通で、もちろん医療機関による差もありません。 さらに、多くの透析患者さんでは、身体障害1級に認定されます。 身体障害1級に認定されると、支払った医療費が返ってくるようになります。 この制度は都道府県によって若干異なっています。 まとめますと、透析療法にかかる医療費の自己負担は、 0円(身体障害1級のため)から最も高くても月に1万円。 ということになります。 ご注意いただきたいのは、これまで述べたことは すべて「慢性腎不全」という病気に対して適応されることです。 透析という治療は「急性腎不全」など、ほかの病気に対しても 行われることがあります。この場合には マル長も身体障害1級も適応されなくなりますので、 3割の自己負担が原則となります。 [回答日 2003/8/11]

  • [Q486]天候異変等で通行止めになり、1回の透析が不可能になった場合の透析患者に対する対応をお教え下さいますか。

    [回答] 最近の天候の激しさや、地震の頻発を見ると、自然災害によって通院ができなくなった時の対応を考えておくことは、とても大切です。 御質問の、通行止め=通院できなくなった時ですが、2つのことを考える必要があります。 ●患者さんのお身体の状態が曜日によって違います まず、通院できなくなった曜日によって、必要な対応が変わってきます。 なぜなら、患者さんのお身体の状態が曜日によっても違うからです。 週の2回目や3回目、つまり水曜日から土曜日の透析が受けられなくなった場合は、その透析を翌日に振り替えることができる可能性はあるかもしれません。 しかし、週の1回目である月曜日・火曜日の透析に通院できなくなった時には、とくに注意が必要です。 週の1回目の透析では、体重の増加が多いですし、カリウムも高くなっていることがしばしばあります。 そのような状態の時に、翌日に振り替えできるかどうか、検査なしで確実に判断する手立てがありません。 そのため、週の1回目の透析には、いろいろな手段を講じて来院していただくことが大切です。 また、日ごろから体重の増加(塩分・水分制限)とカリウムには十分気をつけていただいて、週の1回目の透析が受けられなくなっても大丈夫なようにしておいていただきたいと考えています。 もし、どうしても通院できなければ、消防署に連絡をしていただき、救急車や災害派遣用のヘリコプター、救助用のボートの派遣などの要請が必要となるかも知れません。 ●影響の範囲によって対応できることが変わってきます 2つめに考える必要があることは、通行止めの範囲、つまり自然災害の大きさです。 例えば、2~3名の方が通院できなくなったと言う場合には、翌日への振り替えは多くの透析施設で対応が可能だと思います。 しかし、仮に半分以上の方が通院できなくなって、その全員を翌日に振り替えることは、かなり難しいと思います。 私たちの透析クリニックでは、そのような経験はありませんが、そうしたことも想定して、対応を考えておく必要があると考えております。 [回答日 2018/12/27]

  • [Q526]透析治療を受けている母について質問です。身体にカテーテル留置して以降、特定の食品は食べますが全体的に食欲不振が続いています。

    (質問のつづき) 看護師に聞いてみると「ご高齢でカテーテルを挿入している状態なので、身体が異物が入っていると反応して、食が細くなって体力も奪っているのだろう」ということでしたが、そのようなことはあるのでしょうか? [回答] ●食欲が低下する原因はさまざまです 看護師さんの言葉を否定してしまうようで心苦しいのですが、「カテーテルが入ってることが原因で食欲が低下してしまった」という以外の原因を考えて、しっかりと対応することが望ましいと考えます。 私達は、透析治療をお受けになっている御高齢の方が、あまり食べられないとおっしゃる場合には、さまざまな原因を考えます。 たとえば、 透析治療が必要なほどの腎不全ですので、その腎不全という病気そのものから来る食欲低下。 透析治療は疲れる治療ですので、その疲労感による食欲低下。 重大な病気にかかってしまったということによる抑うつ状態による食欲低下。 さらには、なにか隠れた別の病気があるための食欲低下なども考えていきます。 ●お母様が召し上がりたいものを考えてみましょう しかし、お母様の場合には、特定の食品はお召し上がりになれるとのことですので、上記の原因とは別に 食べたいもの、食べやすいものならば食べられる、という状態であることも考えられます。 十分に検査をして、先のような原因でなければ、まずはお母様が召し上がりたいものや召し上がりやすいものを探していくことが近道かも知れません。 腎不全という病気には食事制限がつきもので、あれはダメ、これもダメと言われてしまいますが、検査結果に問題がなければ何をお食べになってもよいのです。 お母様にお摂りいただきたいカロリー(エネルギー)の目標設定をしてカリウムの摂取や体重増加にも十分にお気をつけいただきながらお食事を検討してみてはいかがでしょうか? 看護師さんに相談するだけでなく、管理栄養士さんや主治医の先生も含めてご相談されてみてください。 [回答日 2021/3/18]

  • [Q328]活性型ビタミンDのお薬を食後に飲むのと、透析後に飲むのでは、効き具合は違いますか?

    [回答] 活性型ビタミンDを飲み薬にしたものがありますが、このビタミンDは脂溶性ビタミン、つまり脂に溶けて水に溶けないビタミンに分類されます。 脂溶性ビタミンは一般的に脂を含む食事と一緒にお摂りになったほうが吸収がよくなります。 ですから、食後にお飲みになったほうが、透析後(おそらく食後ではないと思います)にお飲みになるよりは吸収がよくなり、結果として効きがよくなるものと思います。 [回答日 2012/5/23]

  • [Q352]現在、在宅血液透析を行っています。透析導入前は糖尿(高血糖)と診断されたことはありませんでしたが、血糖値がどんどん上昇し、わずか2年足らずでHbAl1cの数値が5から8へ上昇しました。

    (質問のつづき) 食事の量は、透析を導入する前よりも少なくなり、体重も20kg近く減少しています。栄養状態は良く、血糖値も高いので、主治医に何度も無糖の透析剤に変えてほしいとお願いしているのですが、低血糖の恐れがあるので、承認できないとの回答を繰り返し受けています。 ご質問ですが、透析剤の中のブドウ糖がどれだけ血糖値に影響を与えるのでしょうか。たとえば、私のように極めて高い血糖値でも、無糖の透析剤に変えただけで、低血糖になるのでしょうか。 また、毎日、食事で十分な栄養を得ている上に、毎日透析でブドウ糖を摂取していたら、糖の摂取過剰になるのではないでしょうか。一度、無糖の透析剤を試して、数値の推移を観察したいというのは、わがままなお願いなのでしょうか。 [回答] ●おからだの状態について HbA1cが8というのは、かなり高い値ですので、この血糖は下げておきたいですね。 ●透析剤の中のブドウ糖が血糖値に与える影響 現在使用されている透析液は、ブドウ糖濃度を100~150mg/dLに調整されています。 これは、ほぼ血糖値の正常値です(空腹時血糖は110未満が正常ですが、透析をお受けになるときには、朝食や昼食やおやつを食べた後ですから、上記の値でよいと考えられています)。 キンダリーAF2も、ブドウ糖(100mg/dL)が入っている透析液です。 上記の濃度であれば、透析液のブドウ糖は血糖値に影響しないことが多いはずです。 ところが、透析中に低血糖を生じることが、まれならず経験されます。 ご質問者の方の場合ですが「たぶん大丈夫であろう」と思われます。 あやふやな言い方で申し訳ありませんが、正確なことは実際に透析治療をしてみないとわかりません。 私が医師になったころは(20年以上前ですが)、透析液にはブドウ糖が入っていませんでした。 ご希望されている、無糖の透析液が普通に使われていたのです。 それで、低血糖を生じる方がたくさんいたかというと、そうでもありませんでした。 ただし、低血糖を生じる方はいますので、ブドウ糖が入っている透析液が発売されると、次々とそちらの透析液に変更されました。 「低血糖」の症状は血糖値だけではなく、血糖が下がるスピードによっても生じます。 たとえば、血糖値が300という高い血糖のかたが、透析を受けることによって血糖値が急激に120まで低下したとすると、数値はいい値なのに低血糖の症状がでることがあります。 ですから、無糖にした場合、どのようになるかは「実際にやってみないとわからない」ということになります。 ●毎日透析でブドウ糖を摂取していたら糖の摂取過剰になるのか 上記のように、透析液のブドウ糖濃度は正常範囲に調整されていますから、「透析でブドウ糖が補給されて糖の摂取過剰になるのではないか?」というご心配はあまりされなくてもよいと思います。 ●無糖の透析剤を試して数値の推移を観察することは可能か ほとんど使用されなくなってしまいましたが、キンダリーAF1は無糖のはずで、まだ作られていると思いますから、それに変更するという選択肢はあります。 ただし、私はブドウ糖なしの透析液をお勧めしておりません。 ブドウ糖なしの透析液を使うと、血液中のブドウ糖が透析液側に移動してしまい、ブドウ糖が除去されてしまうことになります。 もし、ご質問者の方がお食べになっている食事が、ちょうどいいエネルギー(カロリー)であるとすると、透析をお受けになることによって、低血糖にならなかったとしてもブドウ糖=エネルギーが不足してしまう危険があります。 糖尿病の治療は、血糖を正常化することが大切ですが、その正常化は血液の中のブドウ糖が細胞の中に入っていくことによって達成されなければなりません。 ブドウ糖を除去して血糖値が正常化するのと、ブドウ糖が細胞の中に移動して血糖値が 正常化するのとは、別のことです。 血糖値はいい値になっても、細胞の一つ一つがエネルギー不足になってはいけませんから、やはりブドウ糖が入っている透析液をお勧めしたいと考えております。 この点に関しては、主治医の先生とよく相談をされて、納得をされた上でお決めになって下さい。 [回答日 2013/4/11]

  • [Q557]透析をしていますが、コロナワクチン接種を他の医療機関で接種してもいいですか?

    [回答] はい、他の医療機関でコロナワクチンをお受けになることは構いません。 注射した部位から出血することがありますので、止血時間を長めにするようにお願いをしております。 ですので、透析をお受けになっていることを必ず伝えて下さい。 接種する日ですが、翌日に発熱したり筋肉痛が出たりすることがありますので、週の最後の透析日(金曜日か土曜日)に接種を受けていただき、翌日と翌々日にお休みになれるように勧めております。 ただ、発熱や筋肉痛がでるかどうかはかなり個人差がありますので、これまでのワクチン接種で問題なかったのであれば、透析の前日であってもよいと考えます。 [回答日 2023/5/29]

  • [Q558]プライミング時、生理食塩水を使用するのはどうしてですか?いくつか理由があったら教えていただきたいです。

    [回答] 血液透析の準備としてプライミングが行われます。 その目的は、ダイアライザー内に充填してある液体に溶け出している可能性のある溶剤や不純物を取り除き、また、空気を除去するためです。 プライミングが終了して、透析治療が開始されると、このプライミングで使用した液が透析患者さんのお体に入ります。 ですので、プライミングで使用する液体には、 (1)体内(血管内)に入っても安全であること (2)ダイアライザーの洗浄に適した液であること (3)できれば安価であること が求められます。 これらの点から、最も利用されているのが生理食塩水ということになります。 上記の(1)から(3)の条件を満たすものであれば生理食塩水でなくてもプライミングに利用できます。 実際、最近主流となってきている全自動プライミングでは透析液を使用してプライミングが行われています。 [回答日 2023/6/1]

  • [Q476]透析治療を始めて1年になります。透析治療後は毎回、倦怠感が酷く、家に帰ってくると、当日は夜まで寝たきりの状態です。

    (質問のつづき) 今年5ヶ月前に左の腎臓にガンが見つかり、透析治療を受けている病院とは別の病院で手術を受け、退院まで5回透析治療を受けました。そこの病院では、透析治療後の倦怠感が全く無く体調も良好でした。病院を変えた方が良いでしょうか? [回答] ●透析治療で何かしらの違いがあると思われる 透析は(腎移植を受けない限り)ずっと続けていく必要のある治療ですから、透析のたびに強い倦怠感が出現するようなことは、ぜひ避けたいことです。 腎臓癌に対する手術をお受けになった病院では、そのような倦怠感がなかった、とのことですから、現在透析をお受けになっている病院と、何かしら違いがあるものと思われます。 ●病院を変える前に調べておきたいこと 病院を変えることも大切ですが、その前に(あるいはそれと同時並行して)、二つの病院の透析の違いを調べておいた方がよいと思います。 そうすると、倦怠感の原因となっているものが何なのかを確認でき、今後、仮に透析施設を変わられる時に、どの透析病院を選べばよいのかの重要な情報となります。 例えば、ダイアライザーの種類によって倦怠感が出ることがあります。 また、透析液の成分に酢酸が含まれているものと含まれていないものとがありますが、酢酸が含まれていると倦怠感を訴える方がいらっしゃいます。 さらに、透析液の清浄化が不十分だと倦怠感が出る方がいらっしゃいます。 ですので、まず、二つの病院でダイアライザーが違っているのか、透析液が違っているのかをチェックすることをお勧めします。 ●医師や臨床工学士に確認をおすすめ 現在、透析をお受けになっている病院でも、手術をお受けになった病院のダイアライザーと透析液の種類はわかりますので、主治医の先生や医師にお聞きになりにくいようでしたら、臨床工学技士に違いがあるのかをお尋ねになってみて下さい。 [回答日 2018/7/17]

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