top of page

検索結果

「」に対する検索結果が557件見つかりました

  • [Q77]ふだんの血圧が150前後で、透析中に血圧が200近くになり、ふらつくこともあります。大丈夫でしょうか?

    [回答] 透析中に血圧が上昇する方の中には、普段の血圧は高くないのに 透析中だけ血圧が高くなる方と、普段も高めで、透析中に もっと高くなる方の2通りのパターンがあります。 普段の血圧が150以上ということですので、 どちらかというと、後者のパターンだと思われます。 普段から高めで、かつ、透析中にもっと上がってしまうのであれば、 その血圧は下げておきたいと思います。 ふらつきという症状が出ていればなおさらですよね。 血圧を下げる方法は、透析をお受けになっている方の場合は、 体重(ドライウェイト)を下げるか、降圧薬を増やす・強くするかの 方法があります。 どちらの方がよいかは、主治医の先生に相談をしてみてください。 もし、糖尿病を合併されている場合は、 血圧は変動しやすいので、下がりすぎにも注意が必要です。 ドライウェイトを下げるのであれ、降圧薬で調節するのであれ、 普段の血圧測定をこれからも継続していただき、下がりすぎることが ないかどうかもチェックしてみて下さい。 [回答日 2004/8/10]

  • [Q76]リンとカリウムの数値の目安を教えてください。

    [回答] 2004年6月現在、お答えできる目安をお話します。 リンについて説明します。 以前はリンの目標値は、透析前で6以下とされていました。 ところが、この数値では異所性石灰化を予防できないことは かなり以前からわかっていたのです。 昨年の6月から塩酸セベラマー(レナジェル)というリンを下げる クスリが使用できることになったこともあって、リンを積極的に さげるようになってきています。 そこで現在では、透析前のリンは4.5前後を目標としている 施設がふえています。 透析後のリンは2以下になるなど、一時的にリンが下がっても、 透析前のリンが高いよりはずっといいと考えています。 次にカリウムです。 カリウムの目標値は、透析前で5.5以下としている本が多いのですが、 最近は「カリウム制限をもう少し緩くしてもいいのではないか?」という 先生がふえてきています。 私もそのように考えていて、6.0くらいまでは問題ないと 思っています。もちろん、これには反対する意見もあって、 5.5以下を厳守する先生もいらっしゃいます。 また、仮に、透析前のカリウムが4.5という場合は、 かなり余裕がある数値になりますが、これもリンと同様で、 高いよりはずっといいです。 ですから、透析前が4.5では低すぎる、ということは ないと思います。 低カリウムは筋肉の力を弱くさせて、脱力感を生じたり、 場合によっては不整脈が出てくることもありますが、 いずれにしても、高カリウムよりは安全です。 [回答日 2004/8/3]

  • [Q75]透析終了後に頭痛がして、血圧が高くなります。主治医の先生には原因不明といわれました。何故でしょうか?

    [回答] まず、頭痛だけであったら、不均衡症候群を考えます。 尿毒素がたくさん除去されるために引き起こされる頭痛で、 通常は透析の導入期に多いのですが、透析を始めてから しばらくが経過し、透析に慣れたころに、この不均衡症候群が 出現することも、珍しくはありません。 毒素がたくさん抜けるために引き起こされる症状ですから、 心配はないことが多いのですが、頭痛がひどくなると不快ですので、 透析中にグリセオールという点滴を行ったりします。 また、好ましいことではありませんが、透析のたびに 鎮痛剤をおのみになる方もいらっしゃいます。 さて、高血圧も伴うとのことですので、頭痛の正体は 不均衡症候群ではなく、この高血圧からくるものかも知れません。 透析をお受けになっている方の高血圧の原因にはさまざまなものがあり、 主治医の先生がおっしゃるように「原因不明」ということも まれならずあります。 まっさきに考えるのは、ドライウェイトが適切かどうかです。 除水が不十分だと血圧が高くなります。 また、透析を行うと血圧が高くなるのであれば、レニン-アルドステロン- アンジオテンシン系という、血圧を上げるホルモンがですぎている 可能性もあります。 レニンは腎臓から分泌されるホルモンなのですが、 腎機能が悪くなった方では、このホルモンが必要以上に分泌されて 高血圧を引き起こすことがあります。 そして、数は多くないのですが、上にあげたホルモン以外で 血圧を上げるホルモンにエピネフリンというものがあるのですが、 このエピネフリンが分泌されすぎても、血圧は上昇します。 現時点では「原因不明」ということですので、 おそらくこれらのホルモンの測定は済んでいるものと思われます。 そうなると、高血圧の原因はよくわからないことも多いです、という お答えになってしまうのです。 血圧が高くなってしまうことの対処は、おおざっぱに言ってしまえば 2通りしかありません。 ドライウェイトを下げるか(除水を強化するか)、降圧剤を 増やしていくのかですね。 どちらの方法がよいのかは、おからだの状態にもよりますから、 主治医の先生とよく相談をしてみてください。 [回答日 2004/7/27]

  • [Q74]透析とECUMの違いを教えてください。

    [回答] 透析とECUMの違いは、「透析液が流れているかいないか」 しかありません。 透析では透析液が流れていますし、ECUMでは流れていません。 では、どうして治療法としてこの2つがあるかですが、 ECUMの方が、同じ量の水分を引いても(除水をしても)、 血圧が下がりにくいのです。 ECUMは別名「水引き」と呼ばれたりしますが、その名の通り 除水は行われて、尿毒素はほとんど除去されません(わずかに 除去されるだけです)。 透析では、尿毒素と水分が同時に除去されますよね。 尿毒素と水分を同時に取り除くよりも、水分だけを取り除いた方が 血圧が下がりにくいことがわかっています。 ですから、毒素よりも水分をたくさん除去したいけれど、血圧が 下がりやすくて、うまく除水ができない時にECUMが行われます。 具体的には、体重増加が多い時に、4時間の透析を行い、 30分とか1時間のECUMをそのあと引き続き行ったりします。 そうすると、4時間の透析では、水分と毒素が除去されて、 あとのECUMの時間では水分だけが除去されることになるのです。 また、当院では週3回の透析のほかに、週に1回ECUMを 行っている方もいらっしゃいます。 ECUMだけの方が血圧が下がりにくいですから、この時に たくさん除水をしてしまおうというわけです。 けれども、大切なことは透析時間で十分に除水ができるよう 水分制限をすることです。ECUMを併用することは 決して好ましいことではありません。 ECUMを行わなくても、透析だけで除水が完了するように 自己管理を心掛けていただきたいと存じます。 [回答日 2004/7/20]

  • [Q73]透析をしている人は難聴になりやすいのでしょうか?

    [回答] 血液透析(あるいは慢性腎不全)と難聴との関係は、 以前より指摘されています。 精密な聴力の検査をすると、透析をお受けになっている方の 6割近くに難聴がある、という報告も見られます。 しかし、そのほとんどは日常生活には支障がなく、 検査をして初めてわかるレベルの難聴です。 聴力障害の原因は不明のことが多いのですが、 尿毒素によるもの 薬剤によるもの 電解質バランスの乱れによるもの(ナトリウムの異常など) 貧血の影響 などが原因ではないか、と考えられています。 腎臓を悪くされた元の病気が「アルポート症候群」という病気の方は 耳が聞こえにくくなることが知られています。 いずれにしても、聴力障害の治療はなかなか難しく、 一度聞こえにくくなってしまった耳を、元のように戻す 決定的な治療はないのが現状です。 [回答日 2004/7/13]

  • [Q72]低血圧の対処法について教えてください。

    [回答] 低血圧でお悩みの方の場合、まっさきに考えたいのは ドライウェイト(基準体重)が適切かどうかです。 ドライウェイトがきついとどうしても血圧が下がってしまいます。 治療方法を通常の透析から「血液濾過透析(HDF)」という方法に 変更すると、透析時の低血圧が多少楽になることがあります。 (参考) HDFとは何ですか? ただし、すべての透析施設でこのHDFが可能なわけではありません。 また、透析で除水にともなう低血圧がよくなっても、治療時間以外の 低血圧には、無効です。 心臓のはたらきが悪くなっていないかどうかをチェックすることも 大切です。心臓が悪くなって、血圧が下がっているのであれば 循環器専門医の治療により、回復する可能性もあります。 血圧を上げるクスリを使うこともよく行われます。 クスリは点滴や注射で入れるものと、飲み薬とがあり、 その両方を用いることもあります。 繰り返しになってしまいますが、長期間の透析をお受けになっている方は、 これらの対策を行ってもなお、低血圧に悩まされることがあります。 けれども、仕方がないとあきらめずに、なんとかいろいろな方法を 試してみたいと、透析室のスタッフは考えているはずです。 また、ご家族に協力できることは?と考えますと、 体重を増やさないようにすることにつきます。 透析で除水量が多いとどうしても血圧が下がりやすくなります。 まずは、食事療法で減塩食に気をつけていただき、汁物などの おかずもできれば減らしていただきたいと思います。 [回答日 2004/7/6]

  • [Q71]シャントをしている側の手で重たい物をもつのは良くないのでしょうか?

    [回答] シャント側の手で重たいものを持たないように、という指導を 私たちのクリニックではしておりません。 したがって、どのくらい重いものがいけないか?というご質問には、 「いくらでも重いものを持ってくださって結構です」 というお答えになります(これはちょっとオーバーな表現ですが)。 実際にシャント側の手で重いものを持つことによって シャントがダメになることはないと思います。 いけないのは、シャントの血管を圧迫することです。 ですから、 ●シャント側で腕まくらをする ●きついサポーターやリストバンドをする ●腕にバッグなどを掛けてお持ちになる とかいったようなことを避けていただければ、あとは何をしてもいいですよ、とお話ししております。 私たちのクリニックには運送業の仕事をしている患者さんがいて、 かなり重い荷物でも持ち上げています。 また、患者さんの会(腎友会といいますね)でボーリング大会があり、 利き腕にシャントをお持ちの方も、参加されています。 [回答日 2004/6/29]

  • [Q70]血液透析の緊急導入とはどのようなことですか?

    [回答] 腎臓が悪くなって、腎不全となっても、自覚症状があまりでないことがあります。 このような場合、時として次の3つのような症状が突然現れることがあり、 緊急で透析治療を開始することがあります。 できれば、そうならないように、いい状態の時に(自覚症状がないか、 あるいは軽い時に)透析を始めたいのですが、急を要する場合があるのです。 これを、血液透析の緊急導入といいます。 多くの場合には緊急導入となっても、透析が始まれば体調は 回復してくれますが、この時期には感染症(肺炎など)などの 合併症が出やすいですから、医療サイドとしては油断はできません。 (1) うっ血性心不全 肺に水分がたまってしまって、呼吸をしても つまり息を吸ったり吐いたりしても、酸素が血液に溶けてくれない 状態です。自覚症状としては、呼吸困難が出現します。 (2) 高カリウム血症 血液の中にカリウムが増えすぎて、心臓が停止する危険のある状態です。 自覚症状は全くないか、あるいはくちびるや 手足が、少ししびれる感じがする、くらいかも知れません。 自覚症状が軽くても、上記のように心臓が止まってしまう危険がありますので、 大急ぎで血液透析を行います。 (3) 尿毒症 血液の中に尿毒素がたまりすぎて、食事がとれなくなったり、 食べてもすぐに吐いてしまったり、意識が遠くなってしまったり、という 症状が出ることがあります。 このような場合にも急いで透析を開始します。 [回答日 2004/6/22]

  • [Q69]シャントがつぶれるとはどのようなことですか?

    [回答] シャントが止まってしまう原因の多くは、吻合部(手術をしたところ)にあります。 この部分が細くなってきたり、硬くなってきたり(その両方の ことが多いのですが)して、血管の中で血液が固まってしまい、 シャントが止まってしまうのです。 この状態を「シャントがつぶれる」と表現します。 止まってしまうと透析ができなくなってしまいますから、シャントを なおす手術が必要となります。 シャントを長持ちさせることはとても大事なことです。 そのため、シャントの血管を強く圧迫しないようにという指導が なされるのです。 では、透析終了後の止血の圧迫はいいのでしょうか? 圧迫しないことには止血ができませんから、押さえざるを得ないのですが、 きつく圧迫することはお勧めできません。 穿刺した部分から血液が漏れ出てこない、最小限の力で圧迫を していただきたいのです。 このような圧迫の仕方をすると、シャントの血液は流れていますから、 圧迫をした状態でも、ザーザーする感じ(スリル)が 感じられるはずです。 [回答日 2004/6/15]

  • [Q68]透析をしていて、にがりダイエットは大丈夫ですか?

    [回答] 今、大流行のにがりなのですが、残念ながら透析をお受けになって いる方は避けた方が無難です。 にがりの主成分は、海水塩化マグネシウムです。 マグネシウムは、透析をお受けになっている方では蓄積しやすく、 骨に沈着して骨をもろくするなど、悪影響があることが知られています。 そのため、薬剤でもマグネシウムを含んだもの(下剤や、胃薬に マグネシウムを含むものがあります)は、透析患者さんには 「禁忌」となっていて、処方することができません。 にがりはおやめになることをオススメします。 [回答日 2004/6/10]

  • [Q67]透析治療中に眠くなるのは何故ですか?

    [回答] 透析中に眠くなり、実際に熟睡している方は多いですね。 さて、その原因ですが、実は、よくわからないのです。 透析開始時に血液が若干薄くなるのは確かです。 けれども、それが眠気の原因とは考えられません。 ヘマトクリットの高い方で、多少薄まっても、貧血の方よりは まだヘマトが高い方でも、眠ってしまう方はいますからね。 透析の機械は、単調な音を出していますが、あのような変化のない 音を聞いていると、眠くなる、という説があります。 ただ、これがホントだとすると、冷蔵庫やパソコンの出す 単調な音も眠気を誘うはずですね。 もちろん、パソコンに向かうと眠くなる人もいるのでしょうけれど・・・。 透析をお受けになっている方には、不眠の方が多いことが知られています。 眠れなくて困っているわけではない方でも、眠りの深さが浅いために 透析中に眠くなってしまう、ということはありうるかも知れません。 けれども、実際のところは、何が原因で眠くなるのか、明確な答は でていないようです。 [回答日 2004/6/2]

  • [Q66]薄い味の食事ですと食欲がでないようです。 できるだけ、美味しい食事を食べてもらうにはどうしたらよいでしょうか?

    [回答] 食欲がなくなってしまって、どんどんやせていってしまうよりも、 食欲が出てきて、おいしく食べていただいた方がずっといいことですよね。 けれども、透析をお受けになっている方の場合には、あまり 体重が増えてしまっても困るわけでして、そこにジレンマがあるのです。 薄味にする一番の理由は、塩分を制限したいからです。 塩分がたくさん体に入ってしまうと、その塩分を薄めようとして、 水分をたくさん摂ってしまい、結果的に体重が増えてしまうからです。 ですから、食塩・味噌・醤油などの塩分が含まれている 調味料は減らしていただきたいのです。 そこで、塩分が含まれていない調味料・香辛料を使ってみる方法があります。 うまみのある出汁・コショウ・唐辛子・わさびなどは塩分を含んでいません。 お口に合うかどうかが問題ですが、これらのものを工夫していただいて、なるべく塩分が多くならないように気をつけて いただきたいと存じます。 糖尿病をお持ちでなければ、カロリー制限がありませんから、油もの(揚げ物や炒め物)を活用する方法もあります。 これらの食事も、香辛料を使って味付けをすると、塩分を使わなくても おいしく食べられることがあります(好みの問題もありますが)。 [回答日 2004/5/25]

  • [Q65]1回4時間週2日の透析と、1回3時間週3日の透析では、どちらが体に負担が少ないのでしょうか?

    [回答] 一回3時間の週3回透析の方がお体への負担は少ないと考えられます。 透析で行っていることは、尿毒素を取り除くことと、除水をすることです。 一週間あたりの透析回数を増やすことによって、尿毒素や 水分の蓄積量を減らすことができます。 具体的には、週2回透析では、透析がない日が3日間連続しますが 週3回透析では2日間しか連続しません。 透析がない日が長いと、それだけ毒素も水分もたまります。 週に2回の透析では、その分一回の透析でたくさんの 毒素と水分を取り除くことになります。 これが負担になるのです。 ですから、週に3回の透析の方が勧められることが多いのです。 また、一週間あたりの透析時間をみますと、 週に2回の透析では8時間、週に3回の透析では9時間となっています。 透析時間が長い方が、毒素がたくさん除去できますから、 この点からも週に3回の透析の方がよい、ということになります。 もっと言ってしまえば、週に3回で一回4時間の透析がよいことになります。 [回答日 2004/5/11]

  • [Q64]降圧剤を飲んでいますが、血圧が安定しません。高血圧の対処方法について教えてください。

    [回答] 透析をお受けになっている方に高血圧はよく合併します。 そして、なかなか治療がうまくいかないケースもあります。 まず、高血圧の要因ですが、これが複雑です。 水がたまれば血圧は上昇します。ですからドライウェイトを下げます。 動脈硬化になると血圧は高くなりやすくなります。 これ以外に、腎臓が悪くなると、血圧を上げる物質(たとえば アンジオテンシンと呼ばれるものなど)が増えたり、 血圧を下げる物質(一酸化窒素など)が減ったりして、 血圧が上昇しやすくなるのです。 とにかく高血圧の原因が一つではないことは確かで、さまざまな 要因の組み合わせによって、血圧が高くなっているのです。 要因は様々ですが、対処法(治療法)の選択肢はそれほど多くありません。 簡単に言ってしまえば、ドライウェイトを下げるか、 クスリを増やすか(強くするか)の二通りなのです。 ドライウェイトに関しては、透析中や透析後が大変でなければ、つまり 余裕があれば、下げた方がいいと思います。 クスリですが、降圧剤は何十種類も発売されていますから、それらのうちの どの降圧剤を、どのくらいの量処方するかは、主治医の先生の判断。 ということになります。 もちろん、一般的な注意として、減塩は日ごろから 心掛けるようにしてください。 [回答日 2004/5/11]

  • [Q63]男性が透析を受けている場合、子供ができにくということはあるのでしょうか?

    [回答] 透析をお受けになっている男性の性機能が低下していることは よく知られています。 男性の性機能障害は、性欲の低下・勃起しにくい・男性不妊症などですが、 これらの症状が、どのくらいの患者さんにみられるのか、きちんとした 調査・研究は行われていないと思います(少なくとも、手元にある資料には ありませんでした)。 性機能障害で、もっともよくみられるのは、勃起しにくくなることですが、 ご質問の「子供ができにくいか?」ということに関して、上に 述べましたように、何%の方に男性不妊があります、という お答えができません。 私の「あくまで印象」ということになってしまいますが、男性不妊の 割合は、それほど多くないのではないか、と思っております。 男性不妊の場合、問題となるのは精子の数と、奇形率です。 これは泌尿器科の外来で検査できますので、個々の患者さんについて 男性不妊の可能性が大きいかどうかを、判断することは可能です。 [回答日 2004/5/11]

  • [Q62]リンについて気をつけた食生活をしていたら、今度はタンパク質が少ないといわれました。どのように摂ればよいのですか?

    [回答] タンパク質の摂取は、リンの制限と大きく関係しています。 まず、リンの制限についてお話ししましょう。 リンの値を十分に下げておくことは、骨をまもるためにとても重要なことです。 一般的には6.0以下を目標としていますが、実はこれでは 不十分であり、5.0以下あるいは4.5を目標とすることを 主張する先生たちもいらっしゃいます。 実際にこの意見は主流となりつつありますから、近い将来には リンの目標値は下げられる可能性が大きいと思います。 そこで食事からのリン摂取を減らそう、ということになります。 さて、タンパク質との関係です。 リンはほとんどの食品に含まれていますが、 その中でも乳製品・魚介類などに多く含まれています。 つまりタンパク質を多く摂ると、リンも多くなってしまうのです。 魚類をなるべく少なくして、肉類にするだけでもリンはかなり違いますが、 それでも、肉にもリンが含まれています。 植物性タンパク質である豆類にもリンが多いですね。 ですから、リン制限をするとどうしてもタンパク質が不足しがちに なってしまうのです。 そこで実際的なのは、まず加工食品(ハムやかまぼこなどの練り製品)を 極力減らしてもらいます。 次に上に述べましたように、魚を肉に変更してもらいます。 それでもリンが下がらなければ、炭酸カルシウムやレナジェルといった クスリで下げるのが現実的なのではないでしょうか。 施設によっては、治療用の低リン食品を積極的に勧めているところもあります。 低リンミルクや低リンごはん、低リンハンバーグなどがありますね。 けれども、これらの食品は比較的高価であり、またおいしくありません。 高くておいしくない食事では、長続きさせることは難しいですよね。 ですから、私たちの施設ではこういった治療用食品は、あまりお勧めしておりません。 もちろん、使ってはいけない、というわけではありません。 リンで悩まれる方は多いのですが、決定的な食事療法は 残念ながらありません。 先ほどの繰り返しになりますが、クスリも上手に使いながら リンを下げていくのがいい方法であると思います。 [回答日 2004/4/14]

  • [Q61]カリウム制限の設定数値は食品成分表の「生」の状態での数値ですか?

    [回答] カリウム制限は、透析をお受けになる方の食事療法で中心となる とても重要なポイントです。 血液中のカリウムが増えてしまうと、心臓が止まってしまうことがあるからです。 カリウムを、一日にどのくらいまで摂ってもよいのかは、 それぞれの患者さんで大きく異なります。 このカリウムの設定数値は、食品成分表の「生」の状態での数値 ではなく、あくまで、食べて消化吸収される量で考えます。 たとえば、生野菜にはカリウムがたくさん含まれますが、 細かく切って水にさらしておくと、カリウムの量は 1/5ほど減少します。 また、ゆでて、そのゆで汁をこぼす(捨ててしまう)と、 カリウムの量は1/3くらい減ってくれます。 このように調理の工夫によって、野菜も摂れるようになります。 また、「ほうれんそうなど青菜はカリウムが高いということで 食べてはいけないのでしょうか?」というご質問を受けます。 これについてですが、透析の食事療法で、 食べてはいけないものはありません。 「食べる量が問題」なのです。 ほうれんそうならば、ゆでこぼしをしていただければ 上に書いたようにカリウムの量を減らすことができますし、 もし生で食べたい時には、ゆでこぼしをした時よりも 減らして食べればいいわけです。 ただし、調理の工夫によってもカリウムがゼロになるわけでは ありませんので、「制限」は必要となります。 実際にどの程度まで食べていいのかは、血液の検査の結果に よって決まってきますので、主治医の先生や担当の栄養士などに おたずねになってみてください。 [回答日 2004/4/6]

  • [Q60]糖尿病から血液透析をはじめたばかりです。カロリー摂取の基本的な考え方を教えてください。

    [回答] 糖尿病から血液透析を始められた場合、食事療法が大きくかわることが多く、 カロリーをどう摂取して良いかについて混乱する方もいらっしゃるようです。 具体的には、カロリー(エネルギー)を摂りなさい。といわれたり、 逆に、カロリー(エネルギー)を摂るのを控えなさいといわれたりすることを どちらが本当なのだろう?と悩まれるようです。 まず、カロリーを摂りなさい、ということについてお話します。 カロリーが不足すると、体を構成しているタンパク質をこわして、 それを燃やしてカロリーのかわりにするように、人間の体はできています。 タンパク質が壊れると、老廃物(尿毒素)の尿素窒素が上昇したり、 カリウムの値が上がってきたりします。 ですから、保存期の腎不全の時から十分なカロリーを摂るように 指導されます。 では、どのくらいのカロリーが必要かというと、 体重1kgあたり35-40kcalと言われています。 これは、糖尿病食からは大きくかけ離れています。 糖尿病食では、その方がどれくらい体を使うかにもよりますが、 体重1kgあたり25-30kcalのことが多いです。 ところが、今度は糖尿病のこと、血糖のコントロールのことを考える必要が あります。血糖のコントロールが悪化すると、動脈硬化が進んだり、 網膜症が進行したりする危険が大きくなります。 このようなことはぜひとも避けたいのです。 そこで、日本腎臓学会では、糖尿病の透析患者さんの食事療法では、 一日に摂っていただきたいカロリーを体重1kgあたり30~35kcalと しています。 ちょうど上にあげた数字の真ん中になっています。 人によって摂っていただきたいカロリーは異なりますが、 仮に30~35kcalとしますと、これを下回っているようでしたら、 「もっと食べなさい」ということになります。 この時、もしも血糖が上がってきてしまうようでしたら、 クスリを増やしたり、インスリンを増やしたりして対処をします。 逆に、35kcalを超えてしまっていて、血糖も高いようでしたら、 「もっと減らしなさい」ということになりますね。 しかし、糖尿病食に慣れている方は、とても35kcalを超えた食生活は していないと思われます。 食生活を振り返ってみて、カロリーの計算をしてみるとよいと思われます。 [回答日 2004/3/15]

  • [Q59]針を抜いた後にベルトを使っています。血管が詰まらないか心配です。

    [回答] 透析治療後の止血は、理想的には指で押さえた方がよいのですが、 いろいろな事情により、ベルトや圧迫する器具を使用することもあります。 この時の圧迫の目安ですが、理想的には、 「血液がもれない、最小限の強さ」ということになります。 ただし、ベルトをゆるめて血液がもれてしまっては かえっていけませんので、次のことを目安としています。 それは、シャントを流れる血液が完全に遮断されない強さです。 血液が完全に止まってしまうくらい強く締めますと、 シャントがつまってしまう危険がありますし、 また、強く締めると、かえって止血そのものに時間がかかります。 ベルトを締めたあと、シャントのザーザーする感じが していることを確認してみてください。 [回答日 2004/3/8]

  • [Q58]腎臓のはたらきが悪くなってくると、どのような症状がでるのですか?

    [回答] 結論からいいますと、悪くなってきたときにわかる症状はありません。 腎機能がかなり悪くならないと症状が出ないのです。 したがって腎臓病の早期発見には、血液や尿の検査を受けることが 重要であることを、しっかりと覚えていていただきたいと存じます。 具体的な症状についてお話しします。 腎臓病に特有の症状はあまりありません。 「非特異的症状」と呼ばれたりもしますが、食欲がない、何となくだるい、口の中がまずいといった症状が出てきます。 このため、消化器科に受診される患者さんもいらっしゃいます。 むくみが出る方がいらっしゃいます。 また、皮膚のかゆみが出たり、口臭が気になったり(ご自身でも 周囲の方でも)することも、よくあります。 腎臓が悪くなると、合併症として貧血になることが多いので、 貧血の症状が出ることがあります。 全身倦怠感や息切れなどの症状です。 また、腎臓が悪くなって、カリウムという物質が血液の中で 増えてくると、不整脈が出ることがありますが、これは とても危険なサインです。 以上のように、こういう症状が出たら腎臓が悪い、と決められる 症状はほとんどありません。 [回答日 2004/3/1]

bottom of page