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「」に対する検索結果が564件見つかりました

  • [Q89]もし腕にシャントが出来ない場合に他の部分へのシャントはできるのですか?

    [回答] どこにシャントが作れるかは、患者さんの状態によりますので、あくまでも参考としてお答えします。 「シャント」は、一般的には左右どちらかの腕に手術をして血管を太くするものです。 もし腕がダメなら、足(ソケイといって、足の付け根です)、それでもダメならば胸に人工血管を移植してシャントを作る手術をします。 胸のシャントも使えなくなった場合には、例えば、上腕動脈の表在化や、緊急用のシャント用に、首のところに入れる一時的なカテーテル(管)を、皮膚の下に埋め込んでしまい、永続的に使用していこうという新しいカテーテルも、日本で使用できるようになります(米国ではすでに使用されています)。 こういった工夫をしても、 どうしてもシャントが作れない方がいて、そのような場合にはCAPD(腹膜透析)を選択することもあります。 ただし、お身体の状態によっては、CAPDはできないこともありますので、すべての方がCAPDに治療を変更されるわけではありません。 シャントのトラブルで悩まれる方は多いのですが、そのためにさまざまな手術の方法や医療材料が開発されています。 患者さんの状態にもよりますが、透析用のシャントは、なんとかなることが多いですし、実際に何とかしていくのが透析医・シャント医の責任だと考えています。 [回答日 2004/12/9]

  • [Q535]人工透析を始めて2年近くになる86歳の母についてです。昨年の夏ぐらいから透析の後にとても疲れるようになりました。

    (質問のつづき) その頃は3時間半の透析時間でしたが、透析後の体重が減らないので、今年から4時間になりました。それでも二日開いた後の透析の朝は辛そうで、透析後の疲れ方も以前以上になりました。何かしてあげられることはあるでしょうか? [回答] 御高齢のお母様が血液透析をお受けになっていて、透析後の疲労感が強い御様子、御心配のことと拝察いたします。 ●疲労感の原因 若くて元気な方でも、血液透析のあとには疲労を感じる方が少なくありません。 いわば血液透析は疲れる治療、ということになります。 疲労感の原因はさまざまですが、一番影響するものは「除水」と考えられます。 血液透析では老廃物(尿毒素)の除去とともに、お体に溜まった水分を取り除きますが、この水分除去が疲労感の原因となります。 お母様の場合も、中二日空いた日(週の始めですね)の血液透析が一番つらいようですが、これは中二日空くとそれだけ水分が溜まり、血液透析での除水量が増えるからです。 ●透析治療時間を延ばす理由 時間あたりの除水量が増えると、疲労感が増したり、心臓に負担をかけることがあるために、お母様も透析時間を延ばして、時間あたりの除水量を少なくできるようにされているようですね。 この理屈で言えば、4時間の治療時間を4時間半とか5時間に延ばせば、さらに疲労感は減る(心臓への負担も減る)ことになります。 しかし、実際に患者さんに時間延長をお勧めすると、「ただでさえ疲れるのに、時間を延ばせばさらに疲れるからイヤだ」と拒否されてしまうことが多いのが実情です。 ●透析治療時間延長以外の対策 時間延長以外の対策にはどのようなものがあるかですが、まず取り組んでいただきたいことは塩分制限・水分制限です。 たくさん除水をすると疲れが増すのですから、たくさん引かなくてよいようにすることが大切です。 血液透析をお受けになっている方は、のどの渇きを感じていることが多く、水分制限は簡単ではありませんが、できるだけ塩分を控えることによって水分がお体に溜まらないように食事などを工夫していただきたいと思います。 目安としては、中二日空いた日の体重増加がドライ・ウェイト(基準体重)の4%以内、とお話ししています。 ●血液濾過透析 治療方法を血液透析から血液濾過透析という方法に変えると疲労感がある程度楽になることがあります。 血液濾過透析は、栄養分が除去されやすく、御高齢の方にはお勧めしにくい点もあります。 私にはお母様の栄養状態がわかりませんので、透析の主治医の先生と相談をされてもよいと思います。 ●さまざまな対処方法 (1)グリセオールという点滴 これはすでに試みられているかも知れませんが、透析中にグリセオールという点滴を行うと、治療後の疲労感が軽くなる方がいらっしゃいます。 効果は確実とは言えませんが、特に害のない方法ですので、試す価値はあるものと考えております。 (2)カルニチンを注射で補充 さらには、カルニチンという一種の栄養成分ですが、これを透析中に注射で補充する方法もあります。 栄養成分ですので、速効性は期待できませんが、これも害や副作用をあまり心配せずにできる治療法ですので、主治医の先生はすでに行って下さっているかも知れません。 (3)腹膜透析(CAPD) また、2年前に血液透析を始められる時に説明があったと思いますが、腹膜透析(CAPD)という方法に治療法を変えることも選択肢に上がると思います。 腹膜透析の場合には、毎日ゆっくりと除水をされますので、血液透析の治療後のような疲労感を感じることはまずありません。 御家族の協力が必要ですし、新たに手術をお受けになる必要がありますから、明日からすぐにできるというわけではありませんが、お母様にとってはかなり楽な治療方法となると思います。 ただし、2年前に血液透析を選択された時に、なにか腹膜透析をお受けになれない状態や御都合があったのかも知れませんので、その場合には選択肢からは外れてしまいます。 この点に関しても、主治医の先生に相談をしてみて下さい。 お母様ができるだけ楽な治療をお受けになれるようになることを心から願っております。 [回答日 2021/10/6]

  • [Q275]1週間前から両足に力が入らず、転倒するのではと心配です。プールで運動した後は少しは改善されます。時間がたつと、また歩くのに力が入らない感じです。

    (質問のつづき) 透析34年、変形性腰痛症、人工股関節(両足)で1ヶ月半前の検査では異常はありませんでした。足に痛み、シビレはありませんが、末梢の足の冷感は前からありました。 [回答] ●筋肉の力が入りにくくなる原因 手足に限らず、筋肉の力が入りにくくなる原因は、おおよそ3つあるとお考えいただきたいと思います。 (1)筋肉が衰える 筋肉が衰えているのであれば、基本的な対策はリハビリテーションです。 プールで運動をされているとのことですが、是非継続していただきたいと思います。 (2)筋肉に命令を伝達する神経にトラブルがある 神経のトラブルには、脳梗塞のように中枢性のものと、手根管症候群のような末梢性のものとがあります。 足の力が入らない場合、手根管症候群のようなアミロイドが原因となることはあまりありません。 しばしばみられるのは脊柱管狭窄症といって、腰の背骨のところで神経が圧迫されて足の力が入りにくくなる病気です。 しかし、腰椎の検査をお受けになっているとのことですから、脊柱管狭窄症は考えにくいと思います。 (3)筋肉に血液が十分に届いていない 血液が十分に流れてくれなくなる閉塞性動脈硬化症も、透析をお受けになっている方によくみられる、しかも重大な合併症です。 おおざっぱに言ってしまえば足の血のめぐりが悪くなるのですから、足に冷感がでてきます。これはあなた様の症状と一致します。 しかし、血のめぐりが悪くて筋肉の力が入らない場合は、運動をすると症状が悪化するのが一般的です。プールで運動した後、症状が一時的であれ改善するとなると、閉塞性動脈硬化症は考えにくいのかなと思います。 ●原因の究明と対策についてのご提案 もし、これまで血流の検査をお受けになったことがないのであれば、ドップラー血流計やフォルムという機器を用いた簡単なスクリーニングが可能です。 これらの検査機器はかなり普及していますから、現在、透析治療をお受けの施設にも備わっているかも知れません。 主治医の先生と相談をしてみて下さい。 原因が上記の(1)~(3)のいずれであっても、運動を継続することはとても大切です。 痛みを我慢するなど、無理をしてはいけませんが、そういう症状がなければ、主治医の先生と相談していただきながら、プールに限らずいろいろな運動を試みていただきたいと考えます。 [回答日 2010/10/5]

  • [Q437]高血圧が全く改善しません。薬は、アジルバ、ヘルベッサー、アダラートCR、コバシル、ラシックスを服用しています。

    (質問のつづき) 透析治療を受けている友人からは、透析医(薬処方)に任さないで、高血圧の専門医にかかるか、セカンドオピニオンに行けば良いのでは?と言われています。(血圧の数値や薬の料については記載省略) [回答] ●血圧を下げる方法は基本的に2通り 血圧を下げる方法には、ドライウェイトを下げるか、降圧剤を増やすかの2つの方法があります。 ドライウェイトについては、定期的にチェックする胸部レントゲンや心エコーの所見を参考にします。 これらの検査で水が貯まっている所見がなくても、透析治療後の体調に問題がなければ、試しにドライウェイトを下げることもあります。 ●降圧剤について 降圧剤ですが、ラシックスの主な役割は利尿作用であり、透析治療をお受けになっている方では血圧を下げる力はそれほどありませんので、これを除いて、4種類の降圧剤をお飲みになっていることになります。 数値的にはまだ増量できますので、降圧剤を増やすという選択肢もあります。 また、作用の異なる降圧薬を試してみる、と言う方法もあります。 たとえば、α遮断薬や、β遮断薬と呼ばれる降圧剤は処方されていません。 違った作用の降圧剤を試してみると、血圧が下がってくれることがあります。 ●セカンドオピニオンについて 高血圧の原因の中に、ホルモン異常による高血圧があります。 たとえば、アドレナリンやアルドステロンなどと呼ばれるホルモンがあり、血圧を上げる作用をもっているのですが、こういったホルモンが出過ぎる病気があります。 数は多くはありませんが、もしかしたら、このような病気が隠れているのかもしれません。 ホルモンのチェックは血液検査で行いますから、現在の透析をお受けになっている施設でできますが、もし、専門医にかかるのであれば、このような病気がないかどうかの検査を行ってもらえると思います。 さらには、上に書きましたように、どのような降圧剤が合っているのかを選んでもらえるかも知れません。 その意味で、セカンドオピニオンを求められるのは悪くないと思います。 [回答日 2016/11/28]

  • [Q403]PTAを行う場合、自己血管よりも人工血管の方が痛みは小さいものですか。また、PTAは痛いと聞きますが、局所麻酔をしない施設が多いと聞きます。それはなぜですか?

    [回答] ●PTAの痛みについて PTAの痛みは、自己血管であっても人工血管であっても、あまり変わらないようです。 痛みに対する個人差が大きいことは穿刺と同じで、PTAを行っても、ほとんど痛みを訴えない方もいらっしゃいます。 ●局所麻酔について 私の経験上ですが、拡張をさせるところ(ここが痛いのです)に、局所麻酔をしても痛みがほとんど変わらないとおっしゃる方が多いです。 また、上に書きましたように痛みを訴えない方もいらっしゃるので、私自身はPTAを行う場合の局所麻酔は最初の穿刺部のみとしております。 局所麻酔そのものが痛みを伴う注射ですから、この麻酔が効かなくて、PTAの痛みもあるとなると、二重の痛みになって申し訳ないと考えています。 PTAを行う先生の中には拡張させる部位に局所麻酔をされる方もいらっしゃいます。 もし拡張の際に痛みが強いようであれば、局所麻酔を行ってもPTAには支障がありませんから、事前にPTAを行う先生に、その旨をおっしゃっていただければ局所麻酔を行っていただけると思います。 [回答日 2015/6/30]

  • [Q397]腹膜透析しながら訪問介護の仕事をしておりますが、血液透析に移行した時は、訪問介護の仕事は可能ですか?

    [回答] ●腹膜透析との違い 以前、腹膜透析の場合には腹圧(おなかに力)がかからないようにしたい、というメールを書かせていただきました(質問367)。 血液透析の場合には、おなかに力がかかっても問題ないので、この点では訪問介護のお仕事には有利かも知れません。 ●シャントにお気を付け下さい 血液透析で気をつけなければいけないのは、シャントです。 通常は利き手の反対側(ですから、多くの場合左)の手首にシャントの手術をします。この手術をした部分から、肩に向けての血管が圧迫されないように気をつける必要があります。 力仕事をされるのは全く構いませんが、腕が圧迫されないかどうか、現在のお仕事の内容をお考えになってみて下さい。 ●時間的な制約が大きくなります また、腹膜透析と比較すると、時間的制約が大きくなります。 週に3回の通院が必要となりますので、その点も留意していただく必要があります。 上記の2点(シャントと時間)が問題ないのであれば、血液透析をお受けになりながら訪問介護のお仕事を続けられるのは、支障がないと考えます。 [回答日 2015/3/30]

  • [Q399]腹膜透析して一年になります。 健康食品で、カルニチン、ビタミンCを摂っても大丈夫ですか。

    [回答] ●カルニチンについて 腎臓が悪くなった方はカルニチンが不足していることが知られています。 腹膜透析をお受けになっている方でも、カルニチンの補給は問題ない、あるいは、むしろ積極的に勧められると思います。 以前はサプリメントとして販売されていて、かなり金額のかかるものでしたが、現在は保険が適応される薬剤がありますので、主治医の先生と相談してみて下さい。 ●ビタミンCについて ビタミンCに関しては賛否が分かれるところです。 腎臓が悪くなると、酸化ストレスが増してくることが知られています。 体が錆びやすくなっている、などと言われますが、たとえば、動脈硬化の原因の一つに、この酸化ストレスがあると考えられています。 さて、ビタミンCは「抗酸化ビタミン」と呼ばれるように、酸化ストレスから私たちの体を保護してくれる作用を持っています。 だとすると、腎臓の悪い方では摂った方がよいビタミンだ、ということになります・・・が、ビタミンCを摂りすぎると、血液中のシュウ酸が増加することが指摘されていて、このシュウ酸の増加がかえって有害であるという報告があるのです。 私は、透析をお受けになっている方のビタミンCのサプリメントは好ましいものであると考えていますが、上記のことから、大量に摂取することは避けていただきたいと思います。 薬局などでビタミンCは一日1,000mgなどという量が売られていますが、ある報告によれば、血液透析(腹膜透析ではありません)をお受けになっている方は一日に75-90mgのビタミンCの補給が望ましい、とされています。 腹膜透析に関して、このように量を指定したガイドラインなどはないようですが、血液透析に準じて、一日100mg以内にしていただいた方が安全と考えています。 [回答日 2015/4/28]

  • [Q495]数ヶ月前から就寝前になると脚がむずむずして寝られなくなりました。主治医に相談すると睡眠薬とかゆみ止めを処方されました。神経内科を受診するとむずむず脚症候群ですと診断されました。

    (質問のつづき) 何種類か薬を試しても効かず、後は主治医の先生に相談してと言われ相談すると、腎臓移植しか解決方法ないと言われました。 [回答] ●むずむず足症候群 透析をお受けになっている方ではむずむず足症候群に悩まされることが少なくありません。 このウェブサイトにもたくさんの方から御質問をいただいております。 むずむず足症候群は、腎臓の悪くない方にも起きる症状ですが、透析をお受けになっている方では、その数が多く、また、お薬が効きにくいことから、何らかの尿毒素が影響していると考えられていますが、詳しい原因はまだわかっていません。 ●お薬について まず、お薬からお話しさせて下さい。 神経内科を受診され、何種類かお薬を試されたとのことですから、すでにお飲みになったものがあるかも知れません。 私は、まず最初に黄連解毒湯(おうれんげどくとう)という漢方薬をお飲みいただきます。 これが効かなかった場合、次にビオチンというビタミン剤を処方します。 漢方薬やビタミン剤を最初にするのは、副作用がほとんどなく、安全に使用できるからです。 ●貼り薬について これらのお薬が効かない場合、ニュープロパッチという貼り薬を使います。 この薬は、神経内科の先生もよくお出しになりますので、試されているかも知れません。 飲み薬では、ビ・シフロールという名前のクスリがよく使われます。 その次には、リボトリールをお出しすることがありますが、このクスリは眠くなることがあるので、注意が必要です。 ●睡眠薬について また、足がむずむずして眠れなくなるので、睡眠薬を希望される方が多いのですが、睡眠薬はむずむず足症候群を悪化させる可能性があるため、基本的にはお勧めしておりません。 ●透析治療で十分尿毒素を除去することが大切 薬以外の治療ですが、最初に書きましたように尿毒素の影響が大きいと考えられていますので、透析で十分尿毒素を除去することが大切です。 可能であれば、HDF(血液濾過透析)という治療方法に変更していただき(すでに、HDFにされているかもしれません)、できるだけ長い透析時間を確保して下さい。 確かに腎移植は有効だと思いますが、すぐに受けられる治療ではありませんので、それ以外の治療方法を検討していくことが大切だと考えます。 [回答日 2019/6/17]

  • [Q13]透析と合併症にはどのような関係があるのでしょうか?

    [回答] 透析療法は、われわれ医療従事者にとっても、患者さんやご家族にとっても、合併症との戦いです。 心筋梗塞や脳卒中を引き起こす動脈硬化、悪性腫瘍や肺炎といった、直接命に関わる合併症から、骨折・かゆみ・不眠といった、 それ自身は命に関わらないとしても、患者さんを苦しめる合併症まで、さまざまな合併症に悩まされます。 もちろん、透析を受けることそれ自体が苦痛であるとしても、これらの合併症がなかったら、透析は今よりは明るいものとなるはずです。 当法人のことになりますが、透析自体の施設以外にも様々な施設を設けているのは、透析という医療が、合併症との戦いであるからです。 そして、スタッフにも高度な専門知識や、経験が求められるのです。 [回答日 2002/4/1]

  • [Q533]88歳の母が透析を始めて1年になります。透析導入時から排尿がありましたが、10日ほど前から排尿が少なくなっています。そのため、利尿薬を飲み始めており、7日前からは増量もしています。

    (質問のつづき) 先日、排尿について看護師さんに聞いたら「透析患者さんは排尿がある人、出にくい人もいますし、まったく出ない人も透析を続けていますよ。」との事でしたが本当でしょうか?また、排尿がなくなると水分管理は、より厳しくなるのでしょうか? [回答] ●透析療法は何をするものか? 透析療法は、腎臓の働きを肩代わりする治療です。 残念ながら、腎臓が悪くなることを防ぐ治療ではありませんので、透析治療をお受けになっている間も、腎臓病は進行してしまいます。 したがって、腎臓の機能は悪化し、やがてはオシッコが出なくなります。 ●オシッコが出なくなった時のこと 看護師さんがおっしゃっている通りです。 透析治療をお受けになっている方で、オシッコが出なくなってしまっている方は、珍しくありません。 ●利尿薬の使用について また、オシッコの量が減ってきた時に、利尿薬を増量することも、よく試みられます。 ただし、それでもオシッコが減ってしまうことはあります。 上に書きましたように、オシッコの量が減ることはある意味、自然の経過なのです。 ただし、念のため、腹部超音波検査などで膀胱にオシッコが貯まってないかどうかをチェックしていただいた方がよいと思います。 主治医の先生と相談をしてみて下さい。 ●水分制限について また、水分制限はオシッコの量が減ってくる度合いにあわせて厳しくなります。 たとえば、オシッコが一日400mL出ている時に一日の水分量が1500mLに制限するように指示されていたとしましょう。 オシッコが100mL/日に減ってしまうと、一日にお摂りになれる水分量は1200mLになります。 水分制限は透析治療をお受けになっている方にとってとてもつらいものですから、できるだけ長くオシッコが出るように、利尿薬なども使いながら治療を行うことになります。 [回答日 2021/9/3]

  • [Q489]母が、塩分制限を気にする余り、味気ない食事にし過ぎて、食欲が落ちてしまい、体重も減少してしまっています。

    (質問のつづき) 昨年も、あまりにも痩せてしまったので、主治医の先生から塩分制限を一時止めて、体重を増やすように指示が出たことがありました。 透析を始めた場合、今より食事制限は厳しくなるのか、緩くなるものなのか、どちらなのでしょうか? [回答] ●塩分制限よりもカロリー摂取をすすめる理由 腎臓食(透析を始める前の)は、高カロリー・低タンパク食が基本となります。 御高齢の方の場合、タンパク制限はそれほど気を遣わなくても、達成できることが多いのですが、カロリーの確保はなかなか難しいこともあります。 塩分制限も大切ですが、それによって食欲が低下してしまい、カロリー不足になってはいけませんので、主治医の先生も塩分制限よりもカロリー摂取を、とお考えになったものと思われます。 カロリーをかせぐために、食事だけではなく、おやつ(間食)を召し上がる方法もあります。すでに実践されているかも知れませんね。 ●食事の制限は、それほど厳しくならない 透析を始めた場合、今より食事制限は厳しくなるのか?緩くなるのか?という御質問ですが、これはなかなか難しい御質問です。 可能性としては、食事の制限は「それほど厳しくならない」という回答が妥当と考えます。 緩くなるのかどうか、という御質問に対して、逃げているようですが少し説明をさせて下さい。 ●腹膜透析の場合 まず腹膜透析の場合から説明させていただきます。 腹膜透析では、原則的に食事療法はフリーに近いです。 つまり、何をお食べになっていただいても大丈夫、ということになります。 現在、カリウム(生野菜やくだもの)の制限をされているかも知れませんが、腹膜透析では、カリウムの制限はほとんどありません。 むしろ、多くの方は「もっとカリウムを摂って下さい」と指導されます。 塩分制限は、全く不要ということにはなりませんが、今よりも緩和されると思います。 ●血液透析の場合 血液透析の場合ですが、タンパク制限が緩和されます。 しかし、上にも書きましたが、御高齢の方では、お肉やお魚をたくさんお食べになるということはそれほどありませんので、制限が緩和されても、結果としてお食べになる量はあまりかわらなかった、ということをよく経験します。 カリウムの制限については、かなり個人があり、制限が続く方と制限が緩くなる方がいらっしゃいます。 塩分制限は、一日6-7g程度とされていますが、これにも個人差があります。 ●ご本人のお気持ちを聞くことも大切 現在のお母様の食事療法で、何が一番つらいのでしょうか? 塩分制限が大変なのであれば、腹膜透析の方が楽なことが多いです。 血液透析でも、若干緩和されると思います。 タンパク制限であれば、腹膜透析でも血液透析でも、今よりもお召し上がりになれます。 カリウム制限がつらいのであれば、腹膜透析の場合はほぼ制限がなくなります。 主治医の先生や管理栄養士とも相談をしながら、どのような食事療法(食事制限)が見込まれるのか、お聞きになって見て下さい。 [回答日 2019/2/15]

  • [Q511]透析療法が必要だと言われましたが、腹膜透析か血液透析かで悩んでいます。腹膜透析について、腎臓内科の看護師さんから説明を受けたのですが、母は絶対に嫌と言っています。

    (質問のつづき) また、母が一番気にしているのは食事での塩分制限です。現在でも塩分制限が厳しいと感じていますが、ますます厳しくなるものでしょうか? [回答] 腹膜透析はお嫌だということであれば、もし透析療法が必要になった場合は、血液透析ということになりますね。 ●塩分制限の必要性について 塩分制限の必要性は、オシッコの量が減ってしまうかどうかに大きく影響されます。 透析療法が始まっても、腎臓病は進行しますので、次第にオシッコの量が減っていきます。 そして、オシッコの量が減ると、塩分の制限も厳しくなってきます。 ●やってみなければわからない部分が大きい すでにお聞きになっていると思いますが、腹膜透析よりも血液透析の方がオシッコの量が減りやすいことが知られています。 ですが、血液透析をお受けになっていても、十分な量のオシッコが出ていて塩分制限もそれほど厳しくない方もたくさんいらっしゃいます。 この点については「やってみなければわからない」部分が大きいです。 いずれにしましても、お母さまのお気持ちを大切に、主治医の先生と一緒にご検討いただければと思います。 [回答日 2020/5/14]

  • [Q523]妻が腹膜透析をやりだしてから3ヶ月程たったとき、チューブが何の前ぶれもなく抜けました。また手術をして腹膜透析をする事は可能ですか?また、こんなに簡単にチューブは抜けるものなのですか?

    [回答] ●カテーテルがお腹から抜けるのは稀なケース チューブ(私どもはカテーテルと呼んでいます)が抜けたとのことですが、これは「お腹から抜けた」ということでしょうか? だとすると、とても稀なことだと思います。 カテーテルは、お腹の腹膜というところを貫通するところで、かなりしっかりと糸で縫い付けます。 また、カテーテルには2か所、カフというものが付いており、この2つのカフが、それぞれ皮膚の下で癒着をして、カテーテルを固定する力となります。 手術から3か月経っていれば、癒着はかなりしっかりしていると思われます。 実際に、私にはカテーテルが自然に抜けたという経験はありません。 ●カテーテルが抜けてしまった後 さて、カテーテルが抜けてしまった後ですが、そのカテーテルが抜けたところからお腹の中にバイ菌が入ると腹膜炎を起こす可能性があります。 この腹膜炎を起こしていなければ、また、起こしてしまっても腹膜炎が十分に治っていれば、再び腹膜透析をお受けになっていただくことは可能だと思います。 主治医の先生と相談しながら、治療方法を選択して下さい。 [回答日 2021/1/19]

  • [Q545]25歳男、慢性腎不全です。かれこれ8ヶ月透析を続けてきましたが辞めたくなってきました。

    (質問のつづき) 週3回の通院をしていると仕事に着く時間が少なくなり、それに伴って収入も減り趣味などに割く時間やお金がなくなり、喪失感でいっぱいになります。腎不全以外の病気はなく透析を受け続ければ生存することができる場合でも辞めることはできますか?またなんと医師に伝えれば辞めさせてもらえるでしょうか? [回答] お若い方が、透析治療が必要な腎不全になってしまい「喪失感でいっぱい」とおっしゃるお気持ちはよくわかります。 私が診させていただいている方の中にも、同じような悩みを話して下さる患者さんがいらっしゃいます。 私の経験上、こういった喪失感は時間が癒やしてくれることがほとんどです。 透析を始められて8か月ということです。 もう少しの間、お辛いことと思いますが、透析治療をお受けになってみてはいかがでしょうか? ●透析治療の中止は可能です 御質問のお答えをいたしますと、透析治療の中止は可能です。 どのような治療や検査であっても、それをお受けになる患者さんの同意無しには行うことができません。 主治医の先生に「もう透析治療を受けることはやめます」とおっしゃれば、治療は中止されることになります。 もちろん、主治医の先生は「ああ、そうですか」と、すぐに治療をやめてしまうのではなく、治療を継続するようにお話をされると思います(私もそうします)。 主治医の先生の言葉には、ぜひ耳を傾けていただきたいと思います。 そして、ご家族や主治医の先生を含めた医療スタッフと、十分に話し合いをしていただきたいと願っております。 ●透析治療の再開も可能です なお、透析を中止されても、お気持ちが変わって、再び透析をお受けになるつもりになれば、いつでも再開できます。 ●緩和的な治療を行う医療体制について また、透析治療を中止すると、尿毒素や水分がお体に溜まって、かなり苦しい症状がでる可能性が大きいです。 この症状に対して、緩和的な治療を行う医療体制は、全国的に、まだ十分に整っていません。 お住まいの近くで、腎不全に対する緩和的な治療を行っている病院があるかについては、主治医の先生やソーシャルワーカーの方がご存知かも知れません。 くれぐれも、結論をお急ぎになりませんよう、重ねてお願い申し上げます。 [回答日 2022/5/25]

  • [Q333]1年前から耳だれがあり耳鼻科で調べたら緑膿菌が検出されました。透析治療を受けているクリニックではどのようなことに気を付けたら良いですか。

    (質問のつづき) 透析治療を一緒に受けている他の人に感染させたりしないか心配です。 [回答] まずもって、透析治療を一緒に受けている他の患者様へのご配慮するお心遣いに対して、医療に従事する一人として御礼申し上げます。 ありがとうございます。 耳だれからの緑膿菌であれば、枕カバーをその都度交換してもらえれば十分だと思います。 または、ご自分で自分専用の枕カバーやタオルなどをお持ちになって、頭部にあたる場所を覆えるようにされるのも一つの方法です。 なお、各透析施設は、それぞれ感染対策委員会を設置して、どのような対応をするのかを決めてあります。 主治医の先生か看護師長さんなどにおたずねになってみてはいかがでしょうか? きっと適切な対応をしていただけるものと思います。 [回答日 2012/7/23]

  • [Q327]夜間透析中に夕食をとっているものの、透析終了後、おなかがすいてしまい、どうしても夜食(パン)をコンビニから買ってしまいます。

    (質問のつづき) 質問1)夜食はパンで大丈夫ですか? 質問2)もしパンでは駄目だとすると、どんなものだと尚良いでしょうか。 [回答] ●おなかがすく理由 透析が終わるとおなかがすくという方は、少なくありません。 毒素が除去されることと、水分が除去されることで、胃腸の働きがよくなるのだと考えています。 夜間透析をお受けになっていらっしゃるということで、お若くて体調もよいのだと推察いたしますが、そういう方は特に透析後の空腹感がでるような印象があります。 つまり、お元気な方はおなかがすきやすいのですね。 食欲があること、お食べになるものがおいしいことは素敵なことです。 まずは、いいことに目を向けてください。 その中で自己管理=食事制限(これはイヤなことですよね)を守れるように工夫をしていただきたいと思います。 ●エネルギー(カロリー)のことを考えましょう パンですとエネルギー(カロリー)のことを考える必要があります。 お太りになっていたり、血液検査で中性脂肪が高くなっていたり、糖尿病を合併したり していなければ、パンであってもそれほど問題はないと思います。 低エネルギーで空腹感を抑えるのであれば、野菜や海藻類がいいですから、カリウムなどのデータに問題がなければ海藻サラダなどがお勧めです。 しかし、パンほどのボリュームがありませんから、満足感を得られにくいかもしれません。 ●就寝時間についてもご注意を また、夜間透析後ということですが、食後すぐに眠られるのであればエネルギーが多くても少なくても、胃腸には好ましくない可能性があります。 おなかが、満たされた状態ですぐお休みになるのは、できれば避けたほうがよいと思いますので、ご検討されてみてください。 [回答日 2012/5/15]

  • [Q115]たまに舌の感覚がなくなることがあります。なぜでしょうか?

    [回答] 舌の感覚がなくなることは、たまにみられる症状です。 詳しくはわかっていないのですが、尿毒素の影響が考えられています。 また、これに味覚の異常を伴うようですと、亜鉛の欠乏があるかも知れません。 その対処法をお話します。 尿毒素の影響や、亜鉛欠乏は診断を確定させることが難しいですから、 透析効率を上げてみる(時間を延ばしたり、ダイアライザーを大きくしたり、 膜の種類をかえたりしますね)ことや、試しに亜鉛を補給してみる (プロマックという胃薬があって、亜鉛の補給に効果があることが 報告されています)ことが行われます。 つまり、診断が確定する前に治療を行ってしまって、その治療が効果的ならば 原因は尿毒素だったり亜鉛の不足だったり、と後からわかるわけです(「診断的治療」と呼ばれていて、しばしば行われる方法です)。 [回答日 2005/7/12]

  • [Q108]透析をしていても旅行は行けるのですか?

    [回答] はい、全くと言っていいほど問題はありません。 透析治療は週に3回が標準的ですので、たとえば月水金で 透析をお受けになっている方の場合は、金曜の透析を終わってから、 次の月曜日の透析までの間に旅行をすることが可能です。 それ以上の長い期間の旅行の際には、旅行先での透析となります。 この場合には、透析施設で、旅先での透析施設をさがして、 旅行者の(臨時の)透析が可能かどうかを問い合わせますので、 透析患者さんが、ご自身で透析施設をさがすという手間は まずありません。 海外旅行に行かれる方もおいでになります。 この場合も旅行先の海外で透析治療をお受けになることに なるのですが、その海外での透析施設は、日本で透析をお受けになっている 透析施設がさがすか、 あるいは旅行代理店がさがしてくれますので、 ご自身でさがす必要はないことが多いと思います。 [回答日 2005/5/17]

  • [Q471]透析治療を始めると、透析治療が第一優先になると聞きました。 今、内科、精神科、整形外科等にかかっておりますが、それぞれから処方されているお薬は、透析クリニックで全て処方してもらうのですか?

    (質問のつづき) また、透析治療が始まってから、これまでにない症状が出た時は、透析クリニックの先生に相談するのでしょうか? そのような形でない場合は、全ての診療科が揃っている総合病院で透析治療を受けた方が良いのではないか?と考えることがあります。 [回答] ●お薬の処方について 透析治療をお受けになっている方の中には、腎臓以外にお体の不調をお持ちで、複数の診療科にかかっている方も少なくありません。 その場合、病状が落ち着いていて、お薬を頻繁に変更する必要がなければ、そのお薬は透析クリニックで処方をさせていただき、月に1回とか、2か月に1回、その科に受診をする、というやり方をすることがあります。 また、お薬の種類や量の調節が頻繁に必要な場合には、その科に、透析を始める前と同じように受診をしていただきます。 専門科の先生と透析の主治医の間で相談や情報交換をして、どのようなやり方にするかを決めていきます。 ●透析治療開始後に、これまでにない症状が出た時 透析治療開始後に、これまでにない症状が出た時には、透析治療を担当する主治医に相談をするようにしてください。 ●総合病院について 全ての診療科が揃っている総合病院などで透析治療をお受けになると、医者同志の連絡をしやすいですし、電子カルテによる情報の共有もできますから、透析をお受けになる方やその御家族の方は安心だと思います。 しかし、総合病院は、透析の導入(開始)や、透析をお受けになっている方に入院が必要な合併症が出現したときに、その入院透析を引き受けることが役割となっており、透析の通院治療は行わずに透析クリニックを紹介することが多くなっています。 今、腎臓を診てもらっている病院で、内科・精神科・整形外科も診てもらっているのでしたら、まずは腎臓の主治医の先生と相談して、その病院で通院透析をお受けになれるかどうかお聞きになってみて下さい。 [回答日 2018/4/30]

  • [Q25]90歳前後の高齢者のことで質問です。 人工透析が必要になりました。メリット・デメリットを教えてください。 また、人工透析をしないですむ方法はあるのでしょうか?

    [回答] ご高齢の方の透析、となると「メリット」と呼べるものは ほとんどないと思います。 透析治療は(血液透析ということですが)、週に3回の通院が必要ですし、 透析中に血圧が下がって大変になったり、吐き気がしたり、 という症状が出ることがあります。 お年寄りの方にとって、決して楽な治療ではありません。 もちろん、こういう症状には個人差があって、 かなり楽に透析を受けることができる方もいらっしゃいますが。 では、そんなにつらい治療ならば、クスリで対処できるか、 というとそれは不可能です。 もともとクスリでは治療しきれなくなってしまった腎臓病 (慢性腎不全)を透析で治療するのですから、 透析が必要だけれどしないでおけば、生命の維持が 難しいということになるのです。 できるだけ、体に負担をかけずに、かつ、在宅で、ということであれば 腹膜透析(CAPD)という方法もあります。 血液透析とCAPDのどちらがいいか、ということに関しては 一概に言えませんので、主治医の先生とよく相談してみてください。 これは、参考までにですが、全国でみると90歳以上の方は約230人、 95歳以上の方も30人ほどの方が透析(血液透析・腹膜透析)を 受けておいでです。 [回答日 2002/5/19]

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