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「」に対する検索結果が557件見つかりました

  • [Q478]透析初めて6月で2年になります。最近、むずむず足症候群になり透析すると我慢できない程になります。1日ビシフロール3粒を透析の日だけ朝二粒飲み始めました。

    (質問のつづき) 薬を飲んでもおさまりません。ムズムズ感はこの先なくなるのでしょうか? [回答] ●むずむず足症候群について むずむず足症候群は、腎臓が悪くない方でも生じることが知られていて、不眠などの原因となり、患者さんをとても悩ませる症状です。 しかも、透析をお受けになっている方の方が、むずむず足症候群になりやすく、また、症状も強い印象があります。 ●お薬について まずお薬ですが、お飲みになっているビ・シフロール以外にニュープロパッチという貼り薬があり、こちらがよく効くことがあります。 それ以外に、飲み薬でリボトリールというお薬を使うこともありますが、こちらは眠くなる方がいらっしゃいますので、透析への通院にクルマの運転をされる場合には注意が必要です。 また、漢方薬に黄連解毒湯(おうれんげどくとう)というお薬があり、これが効く方もおいでです。 漢方薬は一般的に副作用が少ないですから、私は最初にこのお薬をお出しし、効かない場合には、上記のお薬をお出しするようにしています。 安全性でいうと、ビオチン(ビタミンH)というお薬があります。 私の印象では、効く方は多くありませんが、ビタミン剤で安全性が高いですから、お試しになる価値はあると思います。 ●透析治療での毒素の除去を増やしていくことが大切 最初に書きましたが、むずむず足症候群は透析をお受けになっている方に多いことがわかっています。 その原因は尿毒素によるものと考えられています。 ですから、お薬で症状を抑えながら、透析治療での毒素の除去を増やしていくことが大切です。 例えば、ダイアライザーを大きくするとか、透析時間を延長するなど、あるいは、治療の方法を血液透析から血液濾過透析という方法に変更するやり方もあります。 主治医の先生と相談をしながら、お薬や透析治療の方法を選択してみて下さい。 [回答日 2018/8/13]

  • [Q477]透析をはじめて4年になります。インタクトPTHの値が、2年前は180でしたが、200、300と徐々に上がり、現在は500代になってきて心配しています。

    (質問のつづき) 生命予後に関わる数値と聞いたことがありますが本当でしょうか。インタクトPTHは、透析年数によって上がってくるものですか。数値を下げるために有効な食材などはあるのでしょうか? [回答] ●インタクトPTHとは PTHとは副甲状腺ホルモンのことです。 このホルモンは骨を溶かして、血液中のカルシウム濃度を維持する役目を果たしています。 そのため、PTHが高いと骨が悪くなる(骨密度が低下して、骨折しやすくなる)のですが、それだけではなく、血管の石灰化などから生命予後に関わることが知られています。 ●透析年数との関係とコントロールの目安 透析年数が長くなると、インタクトPTHは上昇しやすくなります。 高値の状態が続くと生命予後が悪くなることがしられています。 そのため、日本透析医学会のガイドラインでは、インタクトPTHの値を60-240の間にコントロールするように推奨されています。 ●数値を下げるために有効な食材 PTHはリンが高いと上昇しやすくなることがわかっていますので、食事内容としては、リンを制限することが有効です。 また、リンを低下させる薬剤も使用されます。 食材として、PTHを下げるのにお勧め、と言うものはないと思います。 [回答日 2018/7/30]

  • [Q476]透析治療を始めて1年になります。透析治療後は毎回、倦怠感が酷く、家に帰ってくると、当日は夜まで寝たきりの状態です。

    (質問のつづき) 今年5ヶ月前に左の腎臓にガンが見つかり、透析治療を受けている病院とは別の病院で手術を受け、退院まで5回透析治療を受けました。そこの病院では、透析治療後の倦怠感が全く無く体調も良好でした。病院を変えた方が良いでしょうか? [回答] ●透析治療で何かしらの違いがあると思われる 透析は(腎移植を受けない限り)ずっと続けていく必要のある治療ですから、透析のたびに強い倦怠感が出現するようなことは、ぜひ避けたいことです。 腎臓癌に対する手術をお受けになった病院では、そのような倦怠感がなかった、とのことですから、現在透析をお受けになっている病院と、何かしら違いがあるものと思われます。 ●病院を変える前に調べておきたいこと 病院を変えることも大切ですが、その前に(あるいはそれと同時並行して)、二つの病院の透析の違いを調べておいた方がよいと思います。 そうすると、倦怠感の原因となっているものが何なのかを確認でき、今後、仮に透析施設を変わられる時に、どの透析病院を選べばよいのかの重要な情報となります。 例えば、ダイアライザーの種類によって倦怠感が出ることがあります。 また、透析液の成分に酢酸が含まれているものと含まれていないものとがありますが、酢酸が含まれていると倦怠感を訴える方がいらっしゃいます。 さらに、透析液の清浄化が不十分だと倦怠感が出る方がいらっしゃいます。 ですので、まず、二つの病院でダイアライザーが違っているのか、透析液が違っているのかをチェックすることをお勧めします。 ●医師や臨床工学士に確認をおすすめ 現在、透析をお受けになっている病院でも、手術をお受けになった病院のダイアライザーと透析液の種類はわかりますので、主治医の先生や医師にお聞きになりにくいようでしたら、臨床工学技士に違いがあるのかをお尋ねになってみて下さい。 [回答日 2018/7/17]

  • [Q475]母が透析治療を受けています。電話の音も、チャイムの音も、目覚まし時計の音も聞こえません。難聴の患者さんは多いのでしょうか。

    [回答] お母様の年齢にもよりますが、御高齢の方は難聴になりやすいことは、よく知られていますよね。 これに加えて、透析をお受けになっている方は難聴になりやすい(同じ年齢の方とくらべても耳の聞こえが悪くなりやすい)ということが以前から知られています。 難聴の程度は、日常生活にはそれほど支障がなく、検査をして初めてわかる程度のものから、補聴器を使ってもほとんど聞こえないという重症の方まで、かなりの個人差があります。 お若い方で難聴になる方もおみえで、私どものクリニックには、40歳代で補聴器が必要になった方がいらっしゃいます。 難聴の原因はよくわかっていないのですが、透析のためと言うよりも腎臓が悪くなったため、という研究報告もあります。 お母様の聴力が低下してきて、日常生活にも影響が出ているのですから、耳鼻科を受診をされて、聴力の検査をお受けになることは必要だと思います。 主治医の先生と相談をしてみて下さい。 [回答日 2018/6/30]

  • [Q474]60歳ころから20年間透析されている方が、一年くらい前から食欲が無くなり、施設の提供する食事(特に夕飯)はひと口、ふた口しか食べないこともあり心配しています。

    (質問のつづき) 体重減もなく、血液データも悪くなく、体調を維持されているようです。 [回答] 長期に透析をお受けになっている方の食欲不振ですが、いろいろな原因を考える必要があると思われます。 ●消化器系の働きについて まず、長く透析をお受けになっていると、消化器系の働きが悪くなってくることがあります。 胃や腸は、食べ物をこなして、消化と吸収を行い、蠕動という動きで食べ物(あるいは消化吸収後の便)を送る仕事をしていますが、このような働きが悪くなってくると、食べ物がいつまでも胃の中に滞りやすくなり、食欲が低下します。 専門的には、消化器科を受診していただき、消化器系の働きを診ていただくことが必要ですが、もし、胃や腸の働きが悪くなっていると、便秘(時には下痢)など、排便の状態にも変化が出てくることが多いので、お通じがきちんとあるかどうかをチェックしていただくことが大切です。 ●リンの値とお薬について 食事があまり食べられない、とのことですが、リンの値は高いでしょうか? 一般的に、食欲不振の際にはリンの値は低くなることが多く、そうするとお薬を中止する場合もあります。 お薬で食欲不振が生じている可能性も考えられます。 食欲がない時には、減らせるクスリは減らしておきたいと思います。 消化器科・心療内科などへの受診の必要性や、お薬の変更や中止に関しては、透析の主治医の先生とよく相談をされて、お決めになって下さい。 [回答日 2018/6/18]

  • [Q473]不眠症で3種類の薬を処方して頂いています。しかし、夜中に一回起きてしまいます。どうしたら、眠れるようになりますか?また、透析患者は、何時間眠れれば良いですか?

    [回答] ●不眠と対策 腎臓が悪くなって、透析療法をお受けになっている方には、不眠になる方が少なくありません。 不眠の原因は、他の合併症と同様に、尿毒素が影響していると考えられますので、まずは、透析効率をよくすることが大切です。 腹膜透析の回数を増やしたり、お腹に入れる透析液の量を増やしたり、血液透析での効率アップなど、いくつかの方法がありますので、主治医の先生に相談をしてみて下さい。 ●スムーズに眠りにつくための方法 スムーズに眠りにつくための方法ですが、最近の話題としては、ブルーライトを避けることが重要であることがわかってきています。 テレビやパソコンやスマートフォンの画面から、ブルーライトと呼ばれる光が出ていて、これが、目に入ると、メラトニンという眠りを引き起こすホルモンが出にくくなることが知られています。 19時ころまで、遅くとも21時ころまでには、テレビ・パソコン・スマホなどの画面を見ないようにすることをお試しになってみて下さい。 ●適切な睡眠時間 透析をお受けになっている方が、一日に何時間眠れば十分なのかについては、いろいろな意見があります。 翌日の日中に眠くならなければ、短時間でも大丈夫。 だから、睡眠薬は必要がない、という先生もいらっしゃいますし、できれば7時間以上の睡眠時間を確保すべきだとおっしゃる先生もいます。 申し訳ありませんが、私は睡眠が専門ではありませんので、確実な回答ができません。 主治医の先生にお聞きになっていただきたいと思います。 [回答日 2018/5/31]

  • [Q472]透析治療が終了して、返血の時に動脈側の回路を見ると約1メーター程、返血してもらえていません。これは一般的なものなのでしょうか?

    [回答] ●返血と残血について 私の知る限り、きれいになるまで返血をする施設が圧倒的に多いと思います。 私どものクリニックにおいても、回路内に血液が残らないように、つまり、回路が赤く見えなくなるまで、返血をしております。 透析をお受けになっている方は、貧血になることが多いですが、その原因の一つが「残血」であると言われています。 残血は、ダイアライザーの中や回路の中に血液が残ってしまうことを指します。 ですから、貧血の対策を考えた時に、血液をきちんとお体に返すことが重要であると思っております。 ●血液を残す理由を考える さて、透析治療をお受けになっている施設が、どうして1メートルほど血液を残すのか?ということを考えてみました。 私に思いつくのは、返血量(返血の際に使う生理食塩水や透析液の量)を減らすためことかもしれない、ということです。 ただ、そうであれば、動脈側の回路だけ残していることの理由にはなりませんので、違う理由があるのかもしれません。 現在、透析治療をお受けになっているところの主治医の先生や、臨床工学技士にお聞きになっていただきたいと思います。 [回答日 2018/5/16]

  • [Q471]透析治療を始めると、透析治療が第一優先になると聞きました。 今、内科、精神科、整形外科等にかかっておりますが、それぞれから処方されているお薬は、透析クリニックで全て処方してもらうのですか?

    (質問のつづき) また、透析治療が始まってから、これまでにない症状が出た時は、透析クリニックの先生に相談するのでしょうか? そのような形でない場合は、全ての診療科が揃っている総合病院で透析治療を受けた方が良いのではないか?と考えることがあります。 [回答] ●お薬の処方について 透析治療をお受けになっている方の中には、腎臓以外にお体の不調をお持ちで、複数の診療科にかかっている方も少なくありません。 その場合、病状が落ち着いていて、お薬を頻繁に変更する必要がなければ、そのお薬は透析クリニックで処方をさせていただき、月に1回とか、2か月に1回、その科に受診をする、というやり方をすることがあります。 また、お薬の種類や量の調節が頻繁に必要な場合には、その科に、透析を始める前と同じように受診をしていただきます。 専門科の先生と透析の主治医の間で相談や情報交換をして、どのようなやり方にするかを決めていきます。 ●透析治療開始後に、これまでにない症状が出た時 透析治療開始後に、これまでにない症状が出た時には、透析治療を担当する主治医に相談をするようにしてください。 ●総合病院について 全ての診療科が揃っている総合病院などで透析治療をお受けになると、医者同志の連絡をしやすいですし、電子カルテによる情報の共有もできますから、透析をお受けになる方やその御家族の方は安心だと思います。 しかし、総合病院は、透析の導入(開始)や、透析をお受けになっている方に入院が必要な合併症が出現したときに、その入院透析を引き受けることが役割となっており、透析の通院治療は行わずに透析クリニックを紹介することが多くなっています。 今、腎臓を診てもらっている病院で、内科・精神科・整形外科も診てもらっているのでしたら、まずは腎臓の主治医の先生と相談して、その病院で通院透析をお受けになれるかどうかお聞きになってみて下さい。 [回答日 2018/4/30]

  • [Q470]80歳になる父の透析治療の導入について質問です。80歳からの透析は、苦痛とリスク、家族負担が大きいので、慎重になるよう医師から助言を受けました。

    (質問のつづき) 心疾患がある高齢者の場合、どのような苦痛とリスクがあるのでしょうか。デメリットとメリットを教えてください。 [回答] ●透析治療で感じる苦痛について 御高齢の方に限らず、透析治療(おそらく、血液透析を勧められているものと思います)は少なからず苦痛を伴う治療です。 治療のために太い針を2本刺す必要がありますが、現在ではよく効く麻酔のお薬があるため、以前に比べて針刺しの痛みはかなり軽くなりました。 透析をお受けになっている多くの方がおっしゃるのは、長時間じっとしていなければならない苦痛です。 透析治療は4時間程度ですが、その間ベッド上にいなければなりません。 まったく動けないわけではありませんが、頻繁には寝返りが打てない姿勢となり、腰や肩が痛くなることがしばしばあります。 ●ご高齢方の場合に心配になること ご高齢の方で、お父様のように心臓の機能が低下している場合、透析で血圧が低下することがあります。 治療中に血圧が低下すると、嘔吐をしたり、意識を失うことがあります。 これは、極端な場合には生命に関わる可能性があります。 また、治療終了後まで血圧が低いままだと、ふらつき感や気持ち悪さが持続し、強い疲労感を訴えられることもあります。 透析後には、食欲がなくなり、何も食べられない、ずっと横になっていると言うことを話される患者さんもいらっしゃいます。 認知症をお持ちの方の場合、透析の針を抜いてしまうことがあり、これも命に関わるトラブルとなります。 こういった苦痛やトラブルが続くと「透析なんて受けるんじゃなかった」という言葉が、患者さん御本人や御家族の方から聞かれるようになります。 ●透析治療を行うメリット もちろん、悪いことばかりではありません。 心不全はかなり苦しい病気ですが、透析をお受けになると、心不全の苦しさが軽くなることがよくあります。 先ほど、透析の苦痛をたくさん書いてしまいましたが、私たち透析医療にたずさわる者は、そういった苦痛やトラブルをできるだけ少なくするように努力しております。 透析後には、可能な限り疲労感を残さないように、できれば透析後であっても、お食事をおいしく召し上がっていただけるように、様々な工夫をこらします。 実際に、私たちのクリニックでは、100歳を超えて透析をお受けになっている方もいらっしゃいますし、90歳代の方も珍しくありません。 ●話し合いが大切だと考えています お父様が透析治療を必要とするまでに、まだ時間があるようですので、まずは御家族の中でよく話し合って下さい。 その際には、御本人のお気持ちを大切にしていただきたいと思います。 また、お父様のお体の状態を一番御存じの主治医の先生とも何度も相談していただいてよいと思います。 [回答日 2018/4/19]

  • [Q469]夫は49才で透析をはじめて7年を過ぎました。じっとしているのが苦痛で、火曜土曜は3時間、木曜は2時間の透析治療にしてもらってるのですが、それでも行くのがキツくて休みがちです。

    (質問のつづき) 家ではご飯を食べるとムズムズがでたり、首や背中左指が痛かったり痒かったりするようで「たたいてくれ!掻いてくれ!」と言います。睡眠も2、3日とれない日もあったり、イライラがスゴく、急に仕事を休むことになることもあります。何か解決方法はありますか? [回答] 大切なご家族が透析をお受けになっていて、しかも体調が思わしく ないとのこと。さぞ御心配のことと拝察いたします。 ●症状と考えられる原因 症状としては、ムズムズ感、痛みと痒み、身の置き所がない感じ、という表現になるでしょうか。 これらは尿毒素が悪影響を及ぼしているものと思われます。 ●透析治療で尿毒素をたくさん除去することが必要 まだお若く、しかも男性の場合は、腎臓が悪くなると尿毒素が貯まりやすい状態になりますから、透析治療で尿毒素をたくさん除去することを目指さなければなりません。 その方法は、透析時間を長くして、大きめのダイアライザーを用い、血流をたくさん出す、ことになります。 ダイアライザーの選定や、血流の設定は主治医の先生や臨床工学技士が行ってくれているはずです。 ●透析時間の再検討もお勧め 問題は透析時間で、じっとしているのが苦痛ということで短時間透析になっているものと思いますが、これは逆効果だと考えられます。 おつらいかも知れませんが、症状を軽くしていくためですので、透析時間を延ばすことをお勧めします。 最低でも1回4時間、事情が許せば5時間の透析は行いたいと思います。 また、同じ長時間の透析治療となりますが、HDF(血液濾過透析)という治療方法が有効なことがありますので、主治医の先生と相談してみて下さい。 ●腎臓移植について 腎臓移植について、お考えになったことはあるでしょうか? 日本ではなかなか普及しない治療ですが、おそらく今お悩みになっている症状は、移植をお受けになると、かなりの部分が解決すると思われます。 お若い方には、ぜひ検討していただきたいと考えております。 いろいろと書かせていただきましたが、すぐにできることは透析時間を延ばすことです。 大変だとは思いますが、ぜひ相談をしてみて下さい。 [回答日 2018/3/28]

  • [Q468]以前、透析治療を受けている姉の吐き気について相談をさせていただきました。 その後は元気ですが便秘は頻繁です。

    (質問のつづき) 最近、お腹が膨れてきた感じがあり、余り良くないと周りの人に聞いたのでとても心配です。 姉は比較的元気ですが、透析直後は体調が悪いです。 血液検査はとくに問題はないようですが、心臓が小さくなっていると言われました。 [回答] 以前にご質問をいただいた吐き気がおさまってきているのは、よいことだと思います。 まだ便秘は解消していないようですし、透析の後は体調が悪いとのことですが、メールを拝見しますと、以前よりお元気になっていることを感じます。 便秘や透析直後の体調不良は、完全な解決はなかなか難しいので、ある程度、根気強くお付き合いをしていただかないといけないかも知れません。 さて、今回の御質問のお腹が膨れてきていることですが、いただいたメールから判断すると、あまり心配ないように思われます。 お腹が膨れてくる原因としては、次のことが考えられます。 (1)大腸や小腸が膨らんでくる (2)消化管以外のお腹の中の臓器が大きくなる (3)お腹の中に水(腹水)が貯まってくる (1)の大腸や小腸といった消化管が膨らむ場合ですが、これは、重症の便秘や腸閉塞などで見られます。 お姉様は以前より便秘で苦しんでおられるようですが、お腹が膨れるほどの便秘であれば、それ以外の痛みや吐き気などの症状が強く出るはずです。 腸閉塞は緊急を要する病気であり、主治医の先生が「問題ない」と判断することはまずありません。 (2)の臓器が大きくなる場合ですが、これは多くの場合が肝臓の腫れです。 女性の場合は、卵巣の腫れもありえます。 肝臓が大きくなる病気では、血液検査で異常値が出現することがほとんどです。 また、お体に水分が貯まった時にも肝臓が大きくることがあります(うっ血肝と言います)が、その場合には、心臓が大きくなっていることが多いのです。 お姉様の心臓は反対に少し小さくなっているくらいですよね。 お腹が膨らんでみるほど卵巣が腫れている場合は、お腹の超音波の検査(エコー)ですぐに異常があることがわかります。 (3)の腹水は要注意です。 透析をお受けになっている方では、腹水が出ることが珍しくありませんが、お腹が膨らんで見えるほどの腹水は、何か別の病気が合併していることを考える必要があります。 そして、大量の腹水を認めた場合は、お腹の中の臓器の悪性腫瘍を疑わねばなりません。 しかし、お腹のエコーを定期的にお受けになっていれば、「大量の腹水」を見逃すのは考えにくいことです。 今後ですが、定期的に(たとえば週に1回)お姉様のウエストを測定してみてはいかがでしょうか? もし、だんだんウエストが太くなってきてしまうのであれば、主治医の先生と相談をしていろいろな検査を組んでいただくことができます。 反対に、膨らんでは見えるけれどウエストのサイズはあまり変化せず、体調もそれほど悪くないのであれば、様子を見ていてよいと思います。 [回答日 2018/3/19]

  • [Q467]現在、腹膜透析をしながら血液透析を週1でしています。血液透析を他の病院でしたいのですが「現状の制度では難しいかもしれない」といわれました。それはなぜでしょうか?

    (質問のつづき) どうにかして転院したいのですが可能でしょうか? [回答] 現行の医療保険制度では、腹膜透析の管理をお受けになる医療施設と、血液透析をお受けになる医療施設を別々にすることは、とても難しいです。 腹膜透析と血液透析の併用は、保険で認められていますが、その場合、血液透析の手技量は算定できず、腹膜透析の医療費に含まれることになっています。 したがって、腹膜透析の管理をしてくれる医療施設では、医療費の請求が可能ですが、血液透析をお受けになる医療施設では、上記の手技量が請求できませんので、その医療施設が負担することになってしまいます。 そのため、週に1回の血液透析治療のみを引き受けてくれる医療機関を見つけることは、とても難しいと思われます。 転院を希望されている医療施設が、血液透析とともに腹膜透析の管理もして下さるのであれば、上記の医療費の問題が解消しますので、転院は可能と思います。 転院先の候補が、腹膜透析も行っているかどうかを確認してみて下さい。 [回答日 2018/2/28]

  • [Q465]透析3年の68歳の男性です。オンラインHDFに切り替えました。「いいことずくめのHDF情報」がネット上には散見されますが、体内に透析液が入る事の弊害などは本当に無いのでしょうか。

    (質問のつづき) また、オンラインHDFの弊害はありませんか。 [回答] 「いいことずくめのHDF情報」と言われればその通りです。 全患者さんをオンラインHDFで治療している、というクリニックも珍しくなくなってきております。 メリットの多いHDFですが、デメリットもあります。 ●HDFのデメリット(1) まずは、ご心配されているように、透析液が体に入ることです。 直接透析液が血管の中に入るのですから、透析液が汚染されていてはいけません。 透析液の清浄化といいますが、厚生労働省からHDFに使用する際の透析液の基準が出ています。 この基準を外れて、細菌などで汚染された透析液が使われると、お体には悪い影響があります。 透析液の清浄化は、各透析施設で臨床工学士が懸命に取り組んでいます。 私たちのクリニックでは、清浄化の値を患者さんに公開しております。 ●HDFのデメリット(2) もう一つ、代表的なデメリットとしては、栄養が除去されてしまうことがあげられます。 HDFは分子量の大きな(粒の大きな)尿毒素を除去することができます。 ところが、分子量の大きな物質には栄養分もあり、HDFでは通常の透析よりも栄養分(特にアミノ酸やアルブミンと呼ばれるタンパク質など)が除去されてしまうことがわかっています。 これに関しては、定期的な血液検査をチェックしながら、栄養分が不足して来た場合などには、通常の透析に治療を戻したりしています。 主治医の先生とも十分にお話しされてみてください。 [回答日 2018/1/30]

  • [Q464]私の穿刺ミスで腫れがありクーリングで冷やして対処しました。帰宅してから痛みがあったら冷やすよう指導しましたが、家では温めると指導したほうが良かったのか疑問になっています。

    [回答] 穿刺ミスはゼロにはできないのが現実ですから、腫れが生じてしまった後の対処は重要です。 ●指導された方法でよいと考えます 基本的には皮下血腫はいずれ吸収されますが、その場での対処は医療スタッフが行い、帰宅後については、指導されたように「冷やす」でよいと考えています。 血液が漏れて間もない段階では、血腫の増大を防ぐことと痛みを抑えることを考えたいです。 冷やすことによってシャント血管(血流が増えた静脈)が収縮することは期待しにくいですが、痛みを抑えるためには温めるよりはよいと考えています。 ●痛みがなくなった場合 一方、痛みが全くなくなってしまえば、温めることで毛細血管の血流を改善させ、血腫の吸収を促進することを目指すことはよいことだと思います。 ●まとめ 穿刺ミスから時間が経っていない時には冷やし、ある程度時間の経過があれば、温める、という指導でよいのではないかと考えています。 ただし、各透析室のやり方もあると思いますので、絶対的な決まり事ではないことをご承知おき下さい。 [回答日 2018/1/18]

  • [Q463]週一回の人工透析と腹膜透析しています。透析後、数時間たちますと、心臓の鼓動が普通になっていますが、ドックンと音が大きく聞こえ、また普通に戻り、またドックンと音がします。

    (質問のつづき) 透析後、早歩きをしたりするのですが、よくないのですか?血液透析は明後日で10回目です。心臓病でしょうか? [回答] ●不整脈の可能性 血液透析ではお体の水分とカリウムが除去されます。 このことが、不整脈を誘発することがしばしばあります。 ドックンと音が聞こえるのは、いわゆる動悸の一つだと思われますが、いただいたメールからは「心室性期外収縮」と呼ばれている不整脈の可能性が大きいと思います。 もし心室性期外収縮であれば、その多くのものは心配ないものです。 ●不整脈の診断について 不整脈の診断は、その不整脈が出ている時の心電図が必要です。 透析が終わって数時間後となると、通常の心電図ではとらえられないことが多いですから、24時間心電図をチェックする「ホルター心電図」という検査が行われます。 また、透析後に速歩きをすることは特に問題ないと思われます。 透析をお受けになっている医療機関でもお受けになることができると思いますので、主治医の先生に症状をお話しして検査をお受けになってみて下さい。 [回答日 2017/12/28]

  • [Q462]シャントの血管を拡げる手術は痛いですか?血管を風船で拡げるとき、人によっては、かなり痛いと聞いたので心配です。

    [回答] ●痛みの実際 シャントの血管を拡げる治療(手術)をPTAと呼んでいますが、この治療の際に痛みを感じる方がほとんどです。 拡げる前の血管の太さと硬さや部位によって差があるのだと考えていますが、「思ったほど痛くない」とおっしゃる方から「とても痛い」とおっしゃる方まで、様々です。 痛みは風船で拡げている間だけで、治療が終われば全く痛みが残らないことがほとんどです。 ●麻酔の追加などの対処も また、あまり痛みが強いようなら、治療中にそのことをおっしゃっていただければ麻酔の追加などの対処をしていただけると思います。 治療を担当される先生とよく相談をしてみて下さい。 [回答日 2017/12/15]

  • [Q461]透析治療を始めて2年。4時間透析をしています。概ね順調ですが、最近、透析後に血圧が180くらいまで急上昇してしまいます。看護婦さんに相談しても「理由がわからない」と言われ困っています。

    (質問のつづき) 血を戻す作業は機械作業です。脳梗塞になった事があり、急な血圧上昇は負担がかかりそうで心配です。何か原因は考えられますか?また緩和する方法ありますか? [回答] ●原因として考えられること いただいたメールを拝見すると、透析治療中の後半に上昇するのではなく、透析治療が終了した後に血圧が急上昇するというように思われます。 この血圧上昇がなぜ生じるのか、ですが、返血によるものであったり、レニンというホルモンの影響が考えられたりしています。 ●血圧上昇への対策 血圧上昇への対策ですが、返血(血液を戻す操作です)のスピードをゆっくりにしてみると、血圧上昇が抑えられることがあります。 器械による返血でも、返血スピードの調整は可能です。 また、返血をゆっくりにしても血圧が上昇してしまう場合や、透析終了前から血圧が上昇し始める場合などは、ドライウェイト(基準体重)を下げることを試みます。 透析治療後にお体が大変ではないようでしたら、ドライウェイトの減量をお試しになってみてはいかがでしょうか? ●お薬の使用について これらの対策に効果がないようでしたら、透析前に降圧剤を使うことも考えます。 ただし、この場合には透析中の血圧の下がり過ぎに注意が必要ですから、どのようなお薬をどのくらいの量、お飲みいただくのか、慎重に行う必要があります。 主治医の先生とよく相談をしながら、血圧上昇の対策を行ってみて下さい。 [回答日 2017/11/30]

  • [Q460]透析治療中に脛から多量の汗がにじみ出てきます。なにか身体の異常なのでしょうか?

    [回答] ●汗をかく原因はよくわかっていません 御質問のように、透析治療中に全身ではなく、ある部分だけ大量に汗をかく方が、時々いらっしゃいます。 その原因のほとんどは不明です。 汗をかくのは、自律神経と呼ばれる神経の働きによりますが、透析治療をお受けになっている方では、尿毒素の影響などで、この自律神経の調整がうまくいかなくなることがあり、そのために発汗を生じるものだと考えられています。 しかし、詳しい原因はよくわかっておらず、具体的な治療法もわかっていません。 例えば、自律神経は全身に行き渡っていますが、今回の御質問のような症状に対して”なぜ脛だけに汗をかくのか”きちんと説明できません。 少なくとも、なにか重大な合併症のために、このような症状が起きているわけではない、とお考えいただいていいと思います。 ●対策について 対策は、上に書きましたように決定的なものはないのですが、尿毒素との関連が考えられていますので、透析を強化して十分に尿毒素を除去できるようにすることが行われます。 また、これは私の経験ですが、いつの間にか自然に症状が治っていた、ということもあります。 透析強化については、主治医の先生や透析室のスタッフと相談をしながらお決めになって下さい。 [回答日 2017/11/20]

  • [Q459]主治医が透析を専門としていないので、少し不安があり、相談させていただきます。

    (質問のつづき) 女性の患者さんから次のような相談を受けました。「透析を始めて2時間くらいしてから身体がほてりはじめる。家事ができないほどのほてりが夜寝るまで続いていて辛い。」原因で考えられることや対処方法をお教えいただければ幸いです。 [回答] 難しい御質問ですね。 ●患者さんに出来るだけ快適な透析を提供するために 女性でほてりというと、卵巣機能の低下(更年期症状)を思い浮かべますが、症状が透析後半から夜間までに限られているとなると卵巣機能不全の可能性は小さいと思われます。 症状が透析日に限られているのですから、なにかしら透析が影響をしていると考えるのが自然なのですが、私の経験からして透析の日だけほてりの症状が出る、というケースが思い浮かびません。 したがって、確たる根拠があるわけではないのですが、患者さんにはできるだけ快適な透析を提供したいですから、できることを(患者さんに不利益や害にならないように)やっていくと言うのが現実的であると思います。 ●具体的な対応として考えられること (1)ダイアライザーを変更してみる (2)抗凝固剤を変更してみる この2つは、すぐにできますが、すでにお試しになっているでしょうか? また、3つめとして、 (3)透析液が酢酸を含むものであれば、酢酸を含まない透析液に変更する という選択肢があります。 ですが、これは病院・クリニックの都合もありますから、直ぐにできることではありません。 さらには、4つめとして、 (4)お薬を試してみる 上に書きましたように、卵巣機能の低下の可能性はあまりないのですが、例えば加味逍遙散や桃核承気湯などの、漢方薬の中でほてり感に対して処方されるお薬を試してみる方法もあります。 明瞭な回答にならずに申し訳ないのですが、主治医の先生(透析専門医ではないとのことですが、相談には乗っていただけると思います)や透析室のスタッフと相談しながら治療を進めてみて下さい。 [回答日 2017/10/27]

  • [Q458]近々シャントを作るのですが、今お弁当屋さんで働いています。毎日フライヤーやガス台で揚げ物や焼き物をしています。

    (質問のつづき) また、就業時間の半分は洗い物をしていますが、シャントを作ると水を使う仕事が出来なくなるのでしょうか? [回答] シャントの手術をお受けになって、その傷がきちんと治って糸が抜ければ、その後は水仕事も調理の仕事も、これまで通り行っていただいて構いません。 糸が抜ける前は注意が必要です。 お仕事そのものは構いませんが、傷が濡れないように気をつけていただいた方が安全です。 その点から、水仕事は避けていただきたいと思います。 ただし、フライヤーでの調理などで、火傷をしないように、今まで以上にお気をつけていただければと思います。 [回答日 2017/10/12]

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