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「」に対する検索結果が557件見つかりました

  • [Q457]夫が透析を開始して2年になります。カルタンを1日3錠飲んでいましたが、リン値が6を超えたので、主治医からホスレノールを追加されましたが、夫は「石灰化するから」と飲んでくれません。

    (質問のつづき) 2つの薬の違いと、本当に石灰化されるものか教えてください。 [回答] ●リンのコントロールと薬の主成分について リンの値は6以下にコントロールすることが大事です。 食事療法だけではリンの値を低下させることは難しいことがよくありますので、リン吸着剤と呼ばれるお薬を使うことが少なくありません。 カルタンの主成分はカルシウム、ホスレノールの主成分はランタンで、これらの主成分がリンを吸着します。 ●カルシウムリン積と石灰化について さて、石灰化についてですが、リンとカルシウムを掛け合わせた値(カルシウムリン積と呼びます)が高い方が、石灰化を生じやすくなることが知られています。 例えば、リンが5.0で、カルシウムが9.0の場合は、カルシウムリン積は45となります。 この値を低めにしておきたいのです。 ●薬によってカルシウムリン積の上昇が変わる 上に書きましたが、カルタンの主成分はカルシウムであり、リンとくっつかなかったカルシウムは腸から吸収されることがわかっています。 そうすると、血液中のカルシウムの値が上昇して、その結果、カルシウムリン積が上昇します。 このことから、リンを下げるお薬としては、カルタンはあまり増やさない方がよいという考え方が主流になっています。 透析医学会のガイドラインでも、カルタンは3000mg以内にするように勧められています。 ホスレノールはその成分にカルシウムが含まれていませんから、カルシウムリン積を上昇させる危険が少ないことになります。 どのようなお薬にもメリットとデメリットとがありますから、カルタンが悪くて、ホスレノールの方がよい、と決められるわけではありませんが、少なくとも石灰化に関してはホスレノールの方がお勧めできると思います。 [回答日 2017/9/30]

  • [Q456]母が人工透析治療をしています。右手に自分の血管でシャントを作りましたが閉塞しました。左手の自分の血管では作れなかったため人工血管で透析をしていましたが、そちらも閉塞してしまいました。

    (質問のつづき) さらには、シャントが破けており出血しているとのことで緊急入院しました。出血が治まるまで透析を中止し、薬で治療と言われました。「もしかしたら、シャントはもう使えないかも」とも言われました。このような場合でも、シャントを作ることができるのでしょうか。また、透析治療を中止している間、薬で大丈夫なのでしょうか? [回答] 大切なお母様が透析をお受けになっており、シャントのトラブルにあわれているとのこと。 さぞ、ご心配をされていることと拝察いたします。 ●様々な方法でシャントを作ることが可能です まずシャントについてですが、左腕の人工血管が前腕(肘よりも手首側)に移植されているのであれば、同じ左腕の上腕(肩と肘の間)に新たに人工血管を移植してシャントを作ることができます。 また、右手にご自身の血管でシャントを作られ、それが閉塞しているとのことですが、その右腕に人工血管を移植する方法も選択肢としてあると思います。 さらには、足(太もも)に人工血管を移植してシャントを作ることがあります。 右の鎖骨から左の鎖骨の部分に、ネックレスのように人工血管を移植する方法もあります。 首のところに、恒久型カテーテルと呼ばれる管を埋め込むこともあります。 どれにしても、手術をお受けになるお母様には、ご苦労をおかけするのですが、シャントには様々な作り方があり、まったくシャントが作れなくなってしまうということはほとんどありません。 ●透析治療をお休みすることについて 新たにシャントが作られるまでの間、透析治療を休んでよいか?というご質問ですが、これはお母様の残存腎機能によります。 まだオシッコが十分に出ていて、体重の増加がなく、カリウムの上昇や尿毒素の上昇がなければ、しばらくの間透析を中止できます。 そうでなければ、透析を中止することはお母様のお体にかなりの負担をかけることになりますので、いいことではありません。 主治医の先生の判断で、透析を中止できるとのことですから心配ないと思いますが、体重が増加しないかどうかは気をつけていただいた方がよいと考えます。 どのように新しいシャントを作るのかを含めて、主治医の先生とよく相談をされて、今後の治療方針をお決めになって下さい。 [回答日 2017/9/17]

  • [Q455]昨日、担当医の先生に再度左脚の痺れの事を伝えました。「血管の検査をしてみましょう。」とは言われましたが、同じ答えしか返って来ないのではと不安に思ってます。

    (質問のつづき) 昨年の検査では造影剤を飲み、エコーの検査をした記憶があります。 造影剤は腎臓に悪いと思ってますが、血管専門の病院に受診してみようかと思ってますが、今の病院に対しては悪い事なのでしょうか? [回答] ●造影剤とお身体への影響について 足の血管を見るエコーでは造影剤を使うことはほとんどありません。 また、造影剤を「飲む」ということはありません。 したがって、以前にお受けになった造影剤を使用した検査はエコーではなかったのではないかと推測します。 なお、造影剤が腎臓によくないことはその通りですが、すでに透析をお受けになっている方では、腎臓の機能低下を心配する必要がなくなってきていますので、MRIで使用する造影剤以外は、ほぼすべての造影剤が使用可能です。 ●血管の検査について 血管の検査にはいくつが種類があります。 エコー以外では、MRI(造影はできません)やCT(造影できます)があります。 また、手と足の血圧を同時に測るABIと言う検査、足の皮膚にきちんと酸素が届いているのかをみる経皮的酸素飽和度検査などがあります。 これらの検査は、どれか一つだけで診断をつけるのではなく、いくつかの検査の結果を組み合わせて診断をつけます。 ●その他の医療機関の検査を受けることについて もし、今透析をお受けになっている病院の主治医の先生が、あまり血管の病変に関して得意でないようでしたら、血管専門の先生に診てもらうことはいいことだと思います。 また、そのことが、現在の主治医の先生に悪い、と言うことは全くありません。 [回答日 2017/8/29]

  • [Q454]慢性腎不全で人工透析治療5年目の母親(70才)の相談です。週4回4時間透析しています。ここ半年ほど前から足に痛みや低血圧と貧血で困ってます。

    (質問のつづき) 透析後、なかなか血圧が上がらず夕方まで病院で寝ています。家では朝、晩ともにだいたい70から80くらいです。少し動くとひどく呼吸が乱れます。病院からは、少し心臓が大きくなってるが、特に問題ないと聞いてます。貧血も原因はわからないとの事です。年2回ほど輸血しています。足の痛みもありますが、原因はわからないとの事です。息切れがひどくリハビリもできません。 [回答] ●貧血の原因として考えられること まず貧血ですが、いろいろな検査をしていただいていると思いますので、血液そのものの病気(再生不良性貧血など)ではないことは確認をされているものと思われます。 おそらく、消化管出血もないことがチェックされていることと思います。 そうすると、腎臓が悪くなった方の貧血(腎性貧血と言います)で、増血剤が効きにくいタイプなのだと思われます。 この場合、増血剤を使うには使いますが、効果が出にくいので輸血を併用することになります。 現在の治療をお続けになってよいと思います。 ●血圧低下の原因として考えられること 血圧低下ですが、心臓の働きは問題がない、とのことですから、少しドライウェイトを上げる方法はあると思います。 しかし、息切れがひどいとのことですから、ドライウェイトを上げた時に、その息切れがひどくならないかどうか、気をつける必要はあります。 もし、ドライウェイトを上げられないのであれば、昇圧剤(血圧を上げる薬)をお飲みいただいたりするのですが、すでに昇圧剤をお使いになっているでしょうか? 息切れについてですが、心臓に問題があることが多いのですが、上に書きましたように、心臓は大丈夫とのことですよね。 次に考えるのは肺の病気です。 こちらはお調べになっているでしょうか? ●足の痛みの原因として考えられること 足の痛みですが、筋力低下は痛みを更に強くしてしまう可能性がありますので、なんとかリハビリを受けられるようにしたいと思います。 整形外科を受診されていることと思いますが、腰椎などに問題はなかったでしょうか? ●全体として 足の痛み、低血圧と息切れ・貧血を何か一つの原因で説明することはできないと思います。 いくつかのトラブルがお母様のお体に起きてしまっていると推測されますので、主治医の先生や、整形外科、呼吸器科の先生方ともよく相談をしながら、検査や治療をお受けになってみて下さい。 [回答日 2017/8/15]

  • [Q453]退院前日、本人曰くそれまで太く浮き出ていた血管が引っ込んでしまったそうです。病院で痛がっているのは父だけだそうで可哀想でなりません。

    (質問のつづき) 血管が引っ込んでしまったせいなのでしょうか?血管が弱っていてシャントに耐えられないのでしょうか。 [回答] ●原因として考えられること もともと血管が細い方の場合、私たちがシャントの手術をする際に苦労をすることがあります。 しかし、お父様の場合は、シャントを作った後に太く浮き出ていたとのことですから、血管が弱っているということはないと思います。 太かった血管が「引っ込んでしまう」とのことから想像できるのは、シャント血管を流れている血液の量が減ってしまったのではないか?と言うことです。 シャントは、動脈という血管と静脈という血管とをつなぎ合わせるのですが、このつなぎ目が細くなってしまうことがあります。 ●シャント血管の状態の確認と治療について 現在のお父様のシャント血管の状態がどのようになっているかは、エコー(超音波検査)や造影剤を使ってのレントゲン検査で確認することができます。 もし、上に書いたようにつなぎ目が細くなっていたり、それ以外の原因でシャント血流が減っているのであれば、それに対する治療を行います。 主治医の先生と相談しながら、原因の検索と、対策を進めてみて下さい。 [回答日 2017/7/26]

  • [Q452]ECUMとHFの濾過はどう違うのですか?

    [回答] ●ECUMは水分除去が目的で、透析液を使用しません ECUMの主な目的は、水分の除去です。 透析液は使用しませんので、尿毒素やカリウムの除去はあまり期待できません。 血液から水分を絞り出すイメージをもっていただけるとよいと思います。 この水分の中には、尿毒素やカリウムも含まれていますが、上記のように、透析液が流れていませんので、血液中の濃度とほぼ同じだけ、濾液(除去した水分)に出てきています。 そのため、治療中や治療後であっても、血液中の尿毒素やカリウムの値はほぼ同じです。 ●HFは大量の補液を併用し、分子量の大きな物質を除去する量が増えます HFでは、上記のECUM治療中に20リットルや40リットルという大量の補液を併用します。 例えば、ECUMで2リットル除水をすればよいと仮定をします。 HFで40リットルの補液をするとすれば、42リットルの除水を行うことになります。 このようにすると、ECUMの時と同じように、尿毒素やカリウムは血液中の濃度と同じだけ濾液に含まれます。 ですが、除水量が多いですから、ECUMの場合と比べれば、これらの物質を除去する量が増えるのです。 特に、通常の血液透析(HD)に比べて、分子量の大きな(粒の大きな)尿毒素がよく除去されることがわかっています。 [回答日 2017/7/12]

  • [Q451]透析治療5年目、週2回4時間透析をしています。尿量は1.5リットル前後で、数値はリン・カリウムは透析前に高め、BUNは60前後です。透析後の数値は範囲内に入っています。

    (質問のつづき) 体重の増えがほとんどなく、ドライウエイトよりマイナスの時もあるので透析日は無理をしてたくさん食べます。 先月より職場近くのクリニックへ転院しました。週3回5時間の透析治療を提案され、受け入れなければ、他のクリニックへ行ってくださいと言われています。 週3回になると尿が今より減ったり止まってしまう場合もあると聞いたのですが、止まりますか? 私としては尿の出ているうちは週に2回を維持していきたいのですが、週2回の透析治療を継続するのは無理なのでしょうか? [回答] 最初に結論を申し上げます。 「無理」ではなく、週2回の透析を継続できると思います。 ●週3回、1回5時間という考えは正しい では、転院先のクリニックの考え方が間違っているのか?というと、間違ってはいません。 とても単純な話になりますが、透析回数は多いほど良いですし、透析時間は長いほど良いです。 それだけ、尿毒素がたくさん除去できるからです。 検査データは悪くないようですね。 けれども、データをもっと良くすれば、もっとお体にいいはずです。 ですから、理論上は「週3回、1回5時間」の透析を勧めている現在の主治医の先生のお考えは正しいと思います。 ●患者さまのお気持ち、ご希望がとても大切 別の面から考えなければならないのは、医療は理屈ではない部分があることです。 患者さまのお気持ち、ご希望がとても大切です。 理論的には、尿毒素をたくさん除去する治療の方がご自身のお体にとって望ましいことをご理解なさった上で、それでも週に2回の透析をご希望になるのであれば、それは患者さまのご判断です。 私は、透析をお受けになる方のご希望やご判断を尊重したいと考えております。 ですから、クリニックの方針に従わないのであれば転院してほしいという考えには、かなり違和感を感じます。 ただ、今のままでは通院しづらいでしょうから、転院をお考えになるのも一つの方法か、と思います。 ●オシッコの量が減ってしまうのか? さて、週に3回に透析回数を増やした場合、オシッコの量が減ってしまうことは、まずないと思います。 透析によって尿量が減ってしまう一番の原因は、たくさん除水をすることです。 週に3回の透析になれば、1回の除水量は減りますから、むしろオシッコの量を確保するためには、透析回数は多い方がよいと考えております。 現在は、オシッコが十分に出ていて、除水がほとんどないようですから、週に2回でも3回でも、大きな差は出ないかも知れません。 快適な透析治療をお受けになることができるよう、心からお祈りいたします。 [回答日 2017/6/27]

  • [Q450]透析Q&Aを読んでいたら、ビタミンAのサプリメントは飲まない方が良いと書かれていました。食品からもビタミンAはなるべく接種しない方が良いのでしょうか。

    (質問のつづき) また、ビタミンAをとることでどのような症状があらわれるのでしょうか? [回答] ビタミンAは脂溶性ビタミンと言って、脂に溶けるビタミンです。 このようなビタミンは、腎臓が悪くなると蓄積しやすいことが知られています。 具体的には、透析が必要なほど腎臓が悪くなっている方では、ビタミンAの血液中の濃度が、正常の2-5倍程度に増えている、と言う報告があります。 ですから、サプリメントでビタミンAを補う必要はありません。 食品からのビタミンAも、上記のように正常値より増加しているのですから、その点だけを考えれば食品中のビタミンAも制限すべきとお考えになるかもしれませんが、その心配はないとされています。 食品中のビタミンAはそのまま(あまり気にせずに)摂っていただき、サプリメントは避ける、ということでよいと思います。 ビタミンAが過剰になると、食欲不振や吐き気などの症状が出ることが知られています。 [回答日 2017/6/8]

  • [Q449]姉が2年前から透析を受けているのですが、最近毎日気持ちが悪く、1日1回~2回吐いてしまいます。

    (質問のつづき) 貧血状態になり胃カメラを受けて、十二指腸があれているとの事で、2週間程点滴治療を行い入院致しました。2ヶ月後の血液検査では、貧血もなくリンも大丈夫でした。気持ち悪くなる原因はなんでしょうか?また、便秘で3日とか出ない時もあります。出てもコロッとしか出ないそうです。便が出ない事にも気持ち悪い原因があるのでしょうか? [回答] 胃カメラで重大な病気がなくて、胃炎あるいは十二指腸炎だけだったのに、入院が必要なほど嘔吐をしてしまう、とのことですね。 ●胃カメラで観察できること、観察できないこと 胃カメラで観察をするのは、粘膜の状態です。 そして、癌や潰瘍や炎症を見つけるのですが、上に書きましたように、十二指腸炎は、それほど重大な病気=命に関わる病気とは考えられません。 それでは、胃カメラでは観察できないことは何でしょうか。 それは、胃や十二指腸の機能(はたらき)がいいかどうかです。 胃や十二指腸の役割は、食べ物が入ってきたら、それを胃液などと混ぜて、こなして、小腸の方に送ることです。 胃カメラでは、この「はたらき」がいいかどうかをチェックすることができません。 ●機能性胃腸障害について お姉様の場合は、おそらく胃や十二指腸のはたらきが悪くなってしまっているのだと推測します。 胃のはたらきが悪いと、お食べになった食物が、いつまでも胃の中にとどまっています。 また、食べ物を小腸に送るのは、胃が小腸に向かって、蠕動(ぜんどう、と読みます)をしているからですが、この蠕動が反対側に動いてしまうと、食べ物が食道の方に移動してしまい、嘔吐をすることになります。 こういった状態は「機能性胃腸障害」と呼ばれており、腎臓の悪くない方にも増えてきていることが知られています。 ●糖尿病との関係 透析をお受けになっている方の中でも、糖尿病のある方に、この機能性胃腸障害が多いのですが、お姉様は糖尿病を合併されているでしょうか? 治療としては、胃の蠕動を促すお薬を使いますが、入院をするほど嘔吐をされている、とのことですから、すでにお姉様はそういったお薬はお飲みになっていると思われます。 ●十分な尿毒素の除去が大切 他の治療としては、もし糖尿病があれば、その糖尿病のコントロールをきちんとすること、糖尿病の有無に関わらず、透析での尿毒素の除去を多くすることがあります。 3時間の透析というのは短いように思われますが、お姉様の透析での尿毒素の除去は十分でしょうか? ●便秘との関係 便秘が、嘔吐や吐き気に影響をしている可能性はあると思います。 便が滞っていると、食べ物が進みにくくなりますから、上に書きました機能性胃腸障害が悪くなることがあり得ると考えられます。 もしそうだとすると、蠕動をよくするお薬だけではなく、下剤などをうまく使って、お通じをよくしてあげることも大切だと思います。 主治医の先生とよく相談をしながら、今後の治療の方針をお決めになって下さい。 お姉様の吐き気がおさまって、快適な日常を送られるようになることをお祈り申し上げます。 【その後の経過のご報告】 翌月に、質問者様から、このようなご連絡がありました。 「最近は、食べる前に飲む胃薬を処方してもらい、気持ち悪さが改善されてきたようです。 また、ドライウェイトについても先生と相談しているとのことです。 また悩みがでたらメールしてしまうと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします!」 [回答日 2017/5/23]

  • [Q448]透析歴26年、49歳の女性です。1年3か月前から生理が完全に止まり、現在はホットフラッシュ、運動後の関節痛など更年期の症状もあります。

    (質問のつづき) ここ1年くらい、リン(5→9)とカルシウム(9.3→10.3)、i-PTH(60~150→150~200)の値が上がっています。食事内容は変えていませんが、再三の食事の注意を受けて嫌になっています。更年期により骨破壊が進んでいることによる変化とは考えられないでしょうか?また、もしも更年期によるものであれば、骨破壊を抑えるような治療の選択はないのでしょうか? [回答] ホットフラッシュは更年期症状と考えてもよいと思われますが、運動後の関節痛は、あまり経験したことがありません。 リンが高めですので、インタクトPTHが目標範囲内(240以下としております)であっても注意が必要です。 骨破壊が起きているのか、いないのか。 もし起きているとして、その骨破壊の原因が更年期のためなのかは、なかなか難しいです。 例えば、更年期によく見られる骨粗鬆症になってしまっていれば、骨密度を測定することによって、診断ができますが、現在「骨破壊が進行しているが、まだ骨密度は保たれている」というような状態の場合には、骨密度の測定はあまり意味がないこととなります。 また、透析をお受けになっている方で定期的に検査をしているアルカリフォスファターゼという項目も、閉経後の骨粗鬆症では上昇しないことがしばしばあります。 仮に更年期による骨破壊が起きているとして、治療としてはビスフォスフォネートというお薬や、ラロキシフェンというお薬が使われます。 これらのお薬は、透析をお受けになっている方では慎重に使うことが求められていますので、もしお薬を使用するのであれば、主治医の先生とよく相談をされてから、どのお薬を選択するのかお決めになって下さい。 [回答日 2017/5/9]

  • [Q447]脳梗塞となって半月後、透析時の左脚の灼熱感があります。先生に相談しても脳梗塞から来てるからと云われて、特に治療の指示はありません。

    (質問のつづき) どこからしゃく熱が来てるのか対処方法などがあればお教え下さい。 [回答] ●足の灼熱感について 腎不全の合併症に「burning foot」と呼ばれる足の灼熱感があります。 直訳すると「燃えている足」と言うことになります。 冬でも足を布団から出して寝たり、氷水を入れたバケツに足をつけたりするほど重症になる方もいて、患者さんを悩ませます。 糖尿病の方にも同じような灼熱感の合併症が知られています。 ●症状から推察すると ご質問者さんの症状ですが、左足だけに生じているようです。 透析時の脚の灼熱感ちうことですが、透析をお受けになっている時以外は灼熱感は生じていないのでしょうか? 腎不全や糖尿病の合併症としての灼熱感は、両足に生じることが多く、また、透析中だけではなく、夜間の就寝中にも症状が強く出て、不眠の原因となったりします。 もし、症状が左だけで、かつ透析中だけだとすると、腎不全によるものでは無いのかも知れません。 主治医の先生は「脳梗塞から」とおっしゃっているようですが、もし、そうだとだとすると、なぜ透析中だけその症状がでるのか、うまく説明できないと思います。 ●いくつかの対処方法 腎不全による症状であれば、対処は透析の強化です。 つまり、尿毒素をよりたくさん除去するように、ダイアライザーや血流や透析時間を調整し、可能であればHDF(血液濾過透析)という治療に切り替えてもらうとよいと思います。 また、お薬では黄連解毒湯という漢方薬を使いますが、実際の有効率はそれほど高くありません。 糖尿病が原因の場合には、サインバルタという名前のお薬(抗うつ剤です)が有効である、という報告があります。 主治医の先生と相談をしながら、治療を進めていって下さい。 [回答日 2017/4/25]

  • [Q446]透析治療を受けています。 今度、切開をしない眼の整形手術を受けたいと思っていますが、注意することはありますか?

    [回答] 透析治療をお受けになっていると、少なからず、いろいろな制約や制限をご経験なさっていると思いますが、ご質問の整形手術に関しては問題ないと思います。 もちろん、主治医の先生にお聞きになっても「ダメ」とは言われないと思います。 ただし、整形手術を行う先生には、透析治療をお受けになっていることを事前にお話ししておいて下さい。 もし、手術後に感染予防のために抗生物質など処方される場合に処方の量が変わることがあります。 [回答日 2017/4/14]

  • [Q445]今まで開業1年の最新鋭機械がある透析施設に居ましたが、今度は古い病院に移転することになりました。管に沢山の血が残ってしまうような古い透析機械しかありません。

    (質問のつづき) 看護師さんには問題が無いので、単に透析機械だけの問題だと思いますが、今まで最新の機械をつかっていただけに、不安です。このような環境で、余命に影響しないか心配です。古い機械の場合、透析内容に差が出ることはあるのでしょうか?移転を考えた方がいいでしょうか? [回答] 結論から先に申し上げますと、転院をお急ぎになる必要はないと思います。 重要なことは「透析医療は人間が行う」ということです。 透析の機械が古いことが問題ではなく、除水が正確に行われていること、調整やメンテナンスがしっかり行われているのか等が大切になりますので、観察・確認のポイントについてお話しをいたします。 ●透析の機械が古いことが問題ではない 透析の機械(コンソールと言います)が古くても、除水の精度に異常がなければ、基本的には問題ありません。 ですから、気をつけていただきたいのは「予定どおりに除水ができているか?」です。 もし、これが大きく食い違うようでしたら、機械のメンテナンスに問題がある可能性があります。 ●管に血が残ってしまう理由 管に血が残ってしまうのは、ダイアライザーや血液回路に血が残っていること(残血と言います)だと思いますが、これは機械が古いから起きるのではなく、ダイアライザーやヘパリンと言うお薬の量の調節が、うまくいっていないためだと思われます。 看護スタッフや臨床工学技士が、いろいろな調整をして、この残血がなくなるようにしてくれるはずです。 ●水質についての確認をおすすめします 機械が古いとのことで、施設も古いことが推測されます。 だとしたら、透析液が清浄化されているかどうかもお尋ねになってみて下さい。 透析液中のエンドトキシンの濃度を定期的にチェックしているのか? さらには、透析液の生菌数をチェックしているのか? きちんと臨床工学技士が仕事をしているのであれば、結果を教えてくれるはずです。 透析液がきれいなのかどうかは、目で見てもわかりません。 これらの検査・チェックを怠っていない透析施設であれば、かなり安心できます。 ●重要なことは「透析医療は人間が行うこと」だということ 看護スタッフには問題がないとのことですね。 医療は人間が行うことです。 透析治療は機械が主なので、いかにも機械がやっているような印象をお持ちになりますが、実際には人間の方がずっと大切です。 新しい機械がそろっていても、医療スタッフが十分にトレーニングされていなければ何にもなりません。 いろいろな質問をしやすい雰囲気の主治医であり看護スタッフでしょうか? 臨床工学技士が、機器の管理について十分に仕事をしているでしょうか? 機械が新しいかどうかよりも、そこで働く人間が信頼できるかどうかの方が患者さまの「余命」に関わってくる重要なポイントだと思います。 まずはその点を観察してみて下さい。 [回答日 2017/3/28]

  • [Q444]昨年秋から療養型病院に転院したのですが、徐々に手足の壊死も進み、1か月ほど前からは血圧が低くなりました(100以上あったのが現在は80-90台)

    (質問のつづき) 毎日、経管栄養の度に嘔吐し、意識もはっきりしてない感じです。 嘔吐や意識低下の原因と、対策を教えて頂きたいです。 [回答] ●嘔吐をする原因について 嘔吐をする原因の多くは、胃腸の動きが悪くなっていることです。 胃(腸もですが)は、食べ物が入ってくると蠕動という動きをして、食べ物を腸の方に送っていきます。 この蠕動ができにくくなると、食べ物が胃の中に長時間貯まるようになったり、嘔吐をしたりします。 また、逆蠕動と呼ばれますが、本来腸の方に食べ物を送る蠕動の動きが反対に動いてしまうと、余計に嘔吐をしやすくなります。 胃の動きが悪くなるのは、「全身の状態が悪いからであろう」という漠然とした言い方になってしまいますが、長くSLEを患っていらしたとのことですから、血管の状態はかなり悪くなっていて、胃腸に行く血流が減っているものと推測されます。 さらに、血圧が低いことも血流不足を悪化させる要因となります。 現在のAPSの状態がわかりませんが、もし血流が悪くなっているところに血液のかたまり(血栓と言います)ができると、更に血流が悪くなってしまいます。 さらに、尿毒症で嘔吐をされることもあります。 この場合には、血液検査で尿毒素が貯まっているかどうかをチェックすることで判断をします。 ●嘔吐の対策について 対策ですが、胃腸の蠕動をよくするお薬を使うこと、血圧を上げる対策を立てること、血流をよくする(例えば血液をサラサラにする)お薬を使うこと、透析で十分に尿毒素が除去できるように治療をすること、などが行われます。 しかし、主治医の先生も、これらの対策をすでに行っていただいているものと思われます。 それでも嘔吐をしてしまっているとすると、経管栄養を行っても十分な栄養補給になりませんし、嘔吐をした時に吐いたものが気管の方に入ると肺炎を起こしたりします。 その場合には、経管栄養を中止し、経静脈栄養(点滴のことです)に切り替えて、栄養を改善させることも行われます。 ●意識低下について 意識低下についても、上に書いたことと同じようなことが生じている可能性があります。 つまり、脳への血流低下や尿毒素が貯まっていることが、お母様の状態を悪化させているのかも知れません。 対策も上記の通りです。 ●栄養状態にも注意が必要 嘔吐が頻回にあるとのことですから、栄養状態が悪くなっていることが推測されます。 真っ先にできることは、十分な栄養補給(点滴などによる)ではないかと考えます。 ご覧になっていて大変お辛いと思いますが、主治医の先生とよくお話しをしながら、治療について相談をして下さい。 [回答日 2017/3/10]

  • [Q443]透析歴1年3ヶ月になる81歳の父親が、心不全の症状も落ち着き、転院しましたが、疑問点が数多くあり、看護師長に、どこまで相談してよいものか迷っています。

    (質問のつづき) 先生のご意見をお聞かせいただければ幸いです。 (1)看護師さんはオムツの世話をせず、ほぼヘルパーさんに任せきり。 (2)食事の量もヘルパーさんが確認して、看護師さんは記入した用紙で確認するだけ。 (3)病室での検温と酸素量は毎日2回測定なのに、血圧測定は週に2回らしく、看護師さんに聞いてみると「血圧は透析の時に測ってますから。」との返答。ちなみに、父親は月水金の週3回の透析です。 (4)透析メインの病院なのに、痛み止めのシールを何度も貼り忘れている。 [回答] 大切なお父様が入院をされているとのことで、ご心配な様子がよくわかります。 不明な点や、困ったことなどがあれば、遠慮なく看護スタッフや主治医の先生にお尋ねになって構わないと思います。 (1)のオムツ交換と、(2)の食事量のチェックに関しては、看護師でなく、ヘルパーが行う病院が少なくないと思います。 看護師は、看護資格を持つ者でなければ出来ないことに、ある程度は専念して、それ以外のことはヘルパーの力を借りるような傾向になってきています。 昨今の看護師不足の状況下では、そのような流れはこれからも続くと思われます。 (3)の血圧測定が週に2回というのは、少ない感じがします。 もちろん透析で血圧を測定しますが、透析中以外の血圧がどのくらいなのかは知っておきたいと考えています。 ただし、これは私の考えですので、お父様の主治医の先生が、透析以外は週に2回の血圧測定で構わないという判断をされているのかも知れません。 (4)の痛み止め(局所麻酔)のシールの貼り忘れはいけませんね。 先にも書きましたが、看護スタッフ(看護師長)や主治医の先生に、疑問やご希望をお話しされるのが良いと考えます。 [回答日 2017/2/23]

  • [Q442]腹膜透析をしている母のことで質問をさせていただきました。不安定ではありますが、徐々に除水量が増えてきています。

    (質問のつづき) 先生から血液透析についてすすめられることはありませんが、将来的に検討しなくてはならないのかもしれないとも感じています。血液透析に変更する場合に気がかりな事とは何でしょうか。 [回答] 徐々に除水量が増えてきたとのこと。良かったです。 血液透析に変更する場合に気がかりな事とは何か?というご質問にお答えさせていただきます。 心臓の機能が低下している方では、血液透析よりも腹膜透析の方が心臓にかける負担が少ないことがわかっています。 また、血液透析を行う際には、シャントという血管を太くする手術が必要ですが、このシャントが心臓に負担をかけます。 血管の状態が悪くて、上記のシャントを作れない方もいらっしゃいます。 通常は、静脈という血管が細い方は、シャントを作りにくいです。 血液透析では、ヘパリンという血液が固まりにくくなるような薬剤を使用します。 そうすると、この薬剤によって出血しやすくなります。 もともと出血性の合併症、代表的には消化管出血のある方では、ヘパリンを使用しにくいですから、腹膜透析が選択されることがあります。 上記の中で、私が「気がかりになる」とすれば心臓の機能です。 シャントや出血に関しては、完全ではないにしてもある程度の対策ができますが、心機能低下のある方で、血液透析を行うことがとても難しいことは時々経験します。 いずれにせよ、お母様のお身体を最もよくわかっているのは主治医の先生です。 直接主治医の先生にお尋ねになって、現在の状態と治療方針について説明していただくことが一番確実ですので、是非、お聞きになってみて下さい。 [回答日 2017/2/10]

  • [Q441]食事制限しており、痩せてきています。腹膜透析の方で、痩せてしまう方は、いらっしゃいますか?

    (質問のつづき) 身長152.5cm、体重38kgです。一日の1600カロリーといわれてますが、1800カロリーとっています。タンパク質は47~50グラムとっています。 普段、自転車に一時間以上は乗り、夕食後は散歩をします。 今後、1900カロリー~2000カロリーとっても大丈夫でしょうか? [回答] ●お痩せになる方はいらっしゃいます。 腹膜透析をお受けになっている方でも、血液透析をお受けになっている方でもお痩せになる方はいらっしゃいます。 ●単にカロリーを増やすことはお勧めできません 身長と体重からみると、確かにお痩せになっていらっしゃいます。 ですが、カロリー(エネルギー)だけを増やせば、太ってくる、ということではない印象があります。 体重を維持する(痩せを防止する)ためには、有酸素運動が有効ということも言われておりますが、自転車や散歩など、きちんと有酸素運動もされています。 現在お食べになっているエネルギー 1800キロカロリー、タンパク質 50グラムも少ないわけではありません。 むしろ、エネルギーは多いくらいです。 単にカロリーを増やすことはお勧めできません。 当院の管理栄養士とも相談しましたが、栄養士も同じ意見でした。 ●痩せる原因をチェックすることが大切 そうだとすると、食事を増やすのではなく、なぜお痩せになってしまうのかをチェックすることが大切だと思います。 腹膜透析での、尿毒素の除去は十分でしょうか? 甲状腺機能は正常でしょうか? 悪性腫瘍のチェックはお受けになっているでしょうか? 上記のいずれもがお痩せになる原因となり得ます。 それ以外にもお痩せになる原因が隠れている可能性もあります。 主治医の先生にお痩せになっている原因として、何が考えられるのか? その対策をどのようにすればよいのか、よく相談をしてみて下さい。 [回答日 2017/1/26]

  • [Q440]現在20歳で人工透析を週3回、5時間しています。コンビニで週4日、5時間バイトをしようと思ってるのですが、そこで注意点や、気をつけた方がいい事ってありますか?

    [回答] ●お仕事も積極的に行っていただきたい アルバイトの勤務シフトは透析治療の時間帯を考慮して決めてもらえることになっているものと思います。 週3回、1回5時間の透析をお受けになっていて、体調が悪くなければ、どんどん体を動かしていただきたいですし、お仕事も積極的に行っていただきたいと思います。 ●お仕事で気を付けていただきたいこと 仕事の内容については、あまり詳しく存じ上げないのですが、レジと商品のディスプレイが主なお仕事でしょうか? シャントの血管を圧迫するような動作は避けていただきたいですが、シャント側の腕を使っていただくことは全く問題はありません。 重い荷物を持つ、などの作業も、基本的には構いません。 ただし、透析直後にシャント側の腕に力を入れると、止血したところから再出血をすることがありますので、その点には注意をして下さい。 ●主治医の先生にもお伝えください 以上は一般論として、コンビニのバイトは大丈夫と申し上げましたが、お体の状態を一番よくご存じなのは主治医の先生ですから、先生にお仕事をされることを伝えておいて下さい。 [回答日 2017/1/11]

  • [Q439]母は10年ほど前に乳がんを患い、右乳房を全摘しています。それ以来、採血や血圧測定を左腕でしていたのですが、左腕にシャントをつくった場合、左では採血などはできなくなりますよね?

    (質問のつづき) このような場合、今度採血や血圧測定などはどのようにするのでしょうか? 先生にお聞きしたところ、右腕でやればいいというお答えでしたが、それで大丈夫なのでしょうか? [回答] 大切なお母様が乳癌という大きな病気を克服され、現在は腎臓を悪くされているとのこと。 さぞご心配のことと思います。 まず、右の乳癌の手術をお受けになっていることから、シャントは左で作ることを優先させたいと考えます。 手術をお受けになった方でシャントを作ると、シャントの血液の流れが腋の下あたりで滞ることがあるからです。 さて、シャントを左に作った場合の血圧測定と採血ですが、右腕が腫れていなければ(乳癌の手術のあと、腕が腫れる方がいらっしゃいます)、右腕で採血をして、血圧も右で測定するということで問題ありません。 私共のクリニックでも、乳癌の手術をお受けになった方の血圧測定は、乳癌のあった側で行っております。 透析が開始になると、採血はシャントから行いますので、右から採血をすることは基本的にはなくなります。 [回答日 2016/12/26]

  • [Q438]腹膜透析でカテーテルを作成したあと、出口部が安定するまではシャワー時も水が入らないよう保護する必要があると思います。タオルでの清拭だけでも良いのでしょうか?

    (質問のつづき) また、術後すぐには消毒をすると思いますが、消毒が不要となった場合の水が使えない期間のケアはどのようにすれば良いでしょうか。 [回答] ●術後早期については清拭だけで十分です 腹膜透析での出口部に対しては、たとえば、腹膜透析液を製造販売しているメーカーからもケアの方法が示されていますが、実際には各医療施設で、独自の方法で行われているのが現状と思います。 その中で、ご質問は出口部が安定するまでの、いわば術後早期についてのことと思います。 この場合は、清拭だけで十分だと思います。 ●術後の消毒に関しての考え方は様々です 術後の消毒に関しても考え方が様々で、カテーテル挿入の手術の際には、もちろん消毒をするのですが、術後はなるべく消毒をしないで、ドレッシング材で覆うだけ、という施設も出てきております。 主治医やPDナースの考えや経験によって、対応が異なる部分ですので、もし、出口部ケアにたずさわる機会があれば、その時の主治医にお聞きなってみることも大切だと思います。 [回答日 2016/12/12]

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